年齢を重ねてからの「顔」に対し、多くの女性は、自信よりコンプレックスの方が大きいのかもしれない。しかし、年を取ってからだからこその「顔つき」というものもある──。
会員制の総合美容「ヴェーネレ」の代表を務めるビューティーライフプロデューサー・吉丸美枝子さん(72才)が「美」の道を志したのは、専業主婦をしていた36才のときだった。
「短大を卒業し、銀行に約3年勤めた後、23才で結婚しました。子供を2人授かったのですが、長女が中学生になった頃、私のことを『驚異の三段腹』と指摘したんです。母親にはきれいなままでいてほしいとかそういった思いがあったのでしょうが、衝撃を受けました」(吉丸さん・以下同)
それまでも、“一般常識程度”には美容を心がけていた吉丸さんだったが、「一般常識程度しか興味がないままでは、一般常識レベルにしかなれない」と一念発起。あらゆる美容法を自ら体験した。
ガラリと生活を変化できた裏には、娘に対して、「この子が36才になったとき、私と同じにはなってほしくない」という思いがあったという。
そして、健康的に美しくなる独自の美容法である「ヴェーネレ美容法」を確立。起業したときには51才になっていた。
「この美容法を始めた当初は、友人や知人に『60才で若返ってどうするの?』と言われることもありました。ですが、100才まで生きるとしたら、人生はまだ40年もある。まだまだ活躍できるはずの女性たちが後ろ向きなことばかり言っていては社会が暗くなってしまう。私はそれを変えたかったのです」
吉丸さんのグループで働くスタッフは、20代から70代まで幅広い。定年退職してから未経験で講座を学びに来る人も多いという。