パナソニックのジャー炊飯器『おどり炊き』から新製品『スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101』が発売される。激しい開発競争下にある炊飯器市場だが、この商品の特長はどこに? 商品企画担当者に詳しく話を聞いた。
「いつでも新米のようなおいしいご飯が食べたい」、「保温したご飯の味の劣化が気になる」、「冷凍したご飯をおいしく食べたい」。ご飯に関するあらゆる欲望を満たし、不満を解消してくれるのが、パナソニックからこの6月に発売予定の『スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101』(オープン価格/実勢価格約11万5000円)だ。
この炊飯器の大きな特長は3つ。
1つ目は「おまかせ見極め炊き」で、鮮度や銘柄といった米の状態を見極め、自動で米に合った炊き方をしてくれる。一般的な家庭では、袋詰めの米を購入してから消費するまで、およそ1~2か月。その一方で、精米された米の鮮度は2週間ほどで劣化するという。
そこでSR-VSX101では、米の減圧スピードを測定し、その速度の違いから鮮度を見極めて、大火力IH、高温スチーム、可変圧力の技術を駆使して、新米のようにみずみずしくハリのあるご飯に炊き上げる。
さらに、注目すべきは、全国に流通している銘柄米ごとに炊き分けがコース設定されている「銘柄炊き分け」だ。現在は63銘柄の炊き分け機能が搭載されているが、このコースのプログラミングに寄与しているのが、ライスレディと呼ばれる炊飯科学のプロたち。
1988年にパナソニックがIH炊飯ジャーを開発して以来、長年、ご飯のおいしさを理論的に追求している。今回の銘柄炊き分けも、各地の生産者と協議を重ね、炊いては食べる、をくり返し、米の個性に合わせたおいしい炊き方を実現させている。
2つ目の特長は「スチーム保温」。同社の調査では、保温されたご飯は「おいしくない」と女性の9割が感じているという。そこで従来商品では乾燥を抑えようと、炊き上がりの6時間後と12時間後にそれぞれスチームを噴射していたが、今回は12時間後までに約10回スチームを噴射させ、ご飯の乾燥をより抑えている。加えて、ご飯を冷凍・再加熱してもほぐれやすく、やわらかい食感が得られるよう、「冷凍用ごはん」コースも搭載。一度に大量に炊いて冷凍しておくまとめ炊き派にもうれしい機能となっている。