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明石家さんまが“お笑い怪獣”に覚醒、『ひょうきん族』での戦いの日々

明石家さんまにとって『オレたちひょうきん族』とは(写真/共同通信社)

明石家さんまにとって『オレたちひょうきん族』とは(写真/共同通信社)

 現在まで芸能界の頂点を極め続ける明石家さんまにとって『オレたちひょうきん族』(フジテレビ、1981~1989年)とはどんな番組だったのか。四半世紀にわたり、さんまのメディアでの全発言を記録している“本人公認”のさんま研究家・エムカク氏が論評する。

 * * *
 1981年5月16日に始まった『オレたちひょうきん族』。主要メンバーは漫才ブームによって名を馳せた漫才師たち。その輪の中に、ピン芸人である明石家さんまさんの姿がありました。大阪で絶大な人気を博し、東京へ進出。漫才ブームで活躍する漫才師たちに食らいつき、見事レギュラーの座を獲得したのです。

 同年11月21日、さんまさんは「タケちゃんマン」のコーナーで、タケちゃんマンの宿敵・ブラックデビル役を、病欠の高田純次さんに代わり、急遽演じることになりました。ビートたけしさんと二人きりで絡むのは初めてでしたが、さんまさんは制作陣の期待に応える熱演を見せ、二代目のブラックデビルに。ここから戦いの日々が始まります。

「タケちゃんマン」は作家の台本をもとに、たけしさんとさんまさん、タケちゃんマン担当のディレクター・三宅恵介さんの三人がアイデアを出し合い、幾つものアドリブを織り交ぜながら作られていました。

 面白ければなんでもありのこのコーナーで、たけしさんという最高のパートナーに恵まれたさんまさんは本領を発揮。芸人人生が一変します。ブラックデビルに続いて、アミダばばあ、ナンデスカマン、サラリーマン、知っとるケ、パーデンネンと、新たなキャラクターを次々と生み出し、快進撃を続ける『ひょうきん族』の中心的存在となりました。

 ひょうきんメンバーの躍進により、芸能界における“芸人”のステータスが急激に上昇する中、『ひょうきん族』の中期から後期にかけてのさんまさんは、番組への意欲が低下しつつあったたけしさんを励まそうと、たけしさんを笑わせることに注力します。まだまだたけしさんと共に『ひょうきん族』で遊んでいたい、そういう思いがあったのかもしれません。そんな最中にフライデー襲撃事件が起こり、たけしさんは約半年間、番組から離れることに。『ひょうきん族』最大の危機でした。

 たけしさんに代わり『ひょうきん族』の支柱となったさんまさんは、勇んでメンバーを鼓舞し、この危機を乗り越えます。そしてたけしさんの復帰後、“タモリ・たけし”の二大巨頭に並び、“お笑いBIG3”と呼ばれるようになりました。

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