国内

菅首相、安倍氏の尻拭いも限界「全部、安倍のせいだ」となる日も近い?

菅義偉・首相の厳しい状況は続く?

菅義偉・首相の厳しい状況は続く?

 菅義偉・首相の顔からすっかりと笑顔が消えている。国内外から五輪中止を求める声が強まる中、苦渋の表情ばかりが目に付き、支持率も低落傾向だ。

 さらに菅首相の足を引っ張っているのが「赤木ファイル」と「1億5000万円」問題だ。森友学園への国有地払い下げをめぐる財務省の公文書改竄問題で自殺した同省職員赤木俊夫さんの妻が起こした損害賠償訴訟で、国側は赤木さんが経緯を記した文書「赤木ファイル」の存在を認め、次回公判(6月23日)までに大阪地裁に提出することになった。

 赤木さんの遺書をスクープしたジャーナリスト・相澤冬樹氏が言う。

「ファイルが公表されれば菅政権を直撃するでしょう。だが、赤木さんの自殺のもとをつくったのは、安倍晋三前首相の『私や妻が関与していたら辞める』という国会答弁です。財務省は安倍さんや昭恵夫人を守るために、赤木さんらに公文書改竄を指示し、赤木さんは自殺に追い込まれた。改竄を直接指示していないにしても、安倍さんには赤木さんを追い詰めた責任が間違いなくある」

盟友・甘利を直撃すると……

 菅政権は4月のトリプル補選に全敗、とりわけ河井案里氏の失職に伴う広島参院再選挙に敗北したことで大打撃を受けた。現在、広島県連は河井陣営に提供された1億5000万円の説明を要求し、「誰が資金提供を決めたのか」が党を揺るがす問題に発展している。

 この疑惑が安倍氏に向かって火を噴いた。二階俊博・幹事長が会見で、「私は関与していない」と語り、参院選当時の選対委員長で安倍氏に近い甘利明氏に疑惑が向けられたが、甘利氏も「1ミクロンも関わってない」と否定。その後、二階氏が改めて「党全体のことを決めるのは総裁と幹事長の私だ」(5月24日会見)と当時総裁だった安倍氏の関与を証言した。『週刊ポスト』記者はキーマンの1人、甘利氏を自宅玄関前で直撃した。

──「1ミクロン発言」の意味は何か。
「全く関与してないということ」

──では、安倍前首相が資金提供を決めたのか。
「そんなこと言っていない」

関連記事

トピックス

約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
チェーン店ではない昔ながらのレトロな喫茶店は日本の若者だけでなくインバウンド客からも人気を集めている(写真提供/イメージマート)
インバウンド客が行列をつくる「レトロな喫茶店」 マスターが悩まされる支払いトラブル「ドルしかない」客に「コンビニでおろしてきて」と伝えても「十中八九、戻ってこない」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
事件は、琵琶湖からほど近い滋賀県長浜市の閑静な住宅街で起きた(時事通信フォト)
「死んじゃうんじゃないの、なんて冗談を…」裁判所事務官の“黄色い家”の冷凍庫から女性遺体 証言で浮かび上がった“奇妙な家族関係”《事件の端緒はある夫婦の遺書》
NEWSポストセブン
米国からエルサルバドルに送還されたベネズエラのギャング組織のメンバーら(AFP PHOTO / EL SALVADOR'S PRESIDENCY PRESS OFFICE)
“世界最恐の刑務所”に移送された“後ろ手拘束・丸刈り”の凶悪ギャング「刑務所を制圧しプールやナイトクラブを設営」した荒くれ者たち《エルサルバドル大統領の強権的な治安対策》
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
会見中、涙を拭う尼僧の叡敦(えいちょう)氏
【天台宗僧侶の性加害告発】フジテレビと同じ構造の問題ながら解決へ前進しない理由とは 被害女性への聞き取りも第三者の検証もなく、加害住職の「僧籍剥奪せず」を判断
NEWSポストセブン
中居正広氏とフジテレビ社屋(時事通信フォト)
【被害女性Aさん フジ問題で独占告白】「理不尽な思いをしている方がたくさん…」彼女はいま何を思い、何を求めるのか
週刊ポスト
食道がんであることを公表した石橋貴明、元妻の鈴木保奈美は沈黙を貫いている(左/Instagramより)
《食道がん公表のとんねるず・石橋貴明(63)》社長と所属女優として沈黙貫く元妻の鈴木保奈美との距離感、長女との確執乗り越え…「初孫抱いて見せていた笑顔」
NEWSポストセブン
生活を“ふつう”に送りたいだけなのに(写真/イメージマート)
【パニックで頬を何度も殴り…】発達障害の女子高生に「生徒や教員の安心が確保できない」と自主退学を勧告、《合理的配慮》の限界とは
NEWSポストセブン
5人での再始動にファンからは歓喜の声が上がった
《RIP SLYMEが5人で再始動》“雪解け”匂わすツーショット写真と、ファンを熱狂させた“フライング投稿”「ボタンのかけ違いがあった事に気付かされました」
NEWSポストセブン