ボーナスもらって国会からトンズラ──。選挙区内で現金などを配った問題で衆院議員を辞職し、公職選挙法違反の罪で略式起訴された菅原一秀・元経産相に、批判が集中している。国会議員の夏のボーナスにあたる期末手当は6月1日時点で在職する議員が対象で、約314万円が支給される。菅原氏は違法な寄付を指摘されて閣僚を辞任してから1年7か月が経った6月1日に辞職願を出したため、滑り込みでボーナス支給を狙ったのではないかと批判されたのだ。
その振る舞いには野党からも「トンズラは許されるのか」と追及する声があがったが、それに対して菅原氏は6月2日、自身のフェイスブックでこう反論してみせた。
〈昨日、議員辞職願を提出しました。明日の本会議で辞職の許可がされる予定です。尚、10日予定の賞与は当初より、全額返上するつもりでしたので、その手続きに入ります。法律上、返上が叶わなければ、昨年同様、被災地に全額お届します〉(19時11分)
ところが、ここから菅原氏はFacebookの書き込みに怒涛の「修正」を繰り広げるのだ。その更新履歴を確認すると、菅原氏の揺れる思いが見て取れる。
菅原氏は投稿からわずか3分後に〈全額お届けします〉を〈全額お送りさせていただきます〉に微調整し、4分後には〈10日予定の賞与〉を〈月末予定の賞与〉、その後〈月末予定の賞与(昨12月~今5月分)〉(20時57分)と書き直している。
さらに辞職願が1日になった理由について〈当局の処分が6月とのこと。それゆえ、任期を全うしただけです〉(21時59分)と加筆し、さらにそこでも〈任期を全うしようとしたのです〉(22時00分)と表現を変えている。
度重なる“推敲作業”は深夜から朝方にかけても続いた。