芸能

初代・林家三平は「面白くないからギターでも弾け」と林家ペーに言った

師匠・林家三平との思い出を林家ペーが振り返る(時事通信フォト)

師匠・林家三平との思い出を林家ペーが振り返る(時事通信フォト)

 ピンクの衣装でバラエティ番組などでもおなじみの林家ペー。彼は、林家三平の付き人を経て独り立ちをした。師匠との思い出についてペーが述懐した。

 * * *
 実は私、コテコテの大阪人なんですが江戸っ子文化が大好きで、東京に遊びに来た時に後の立川談志師匠になる柳家小ゑんを生で見たんです。

 あまりの話芸のすごさに「俺には無理だ。落語家は諦めよう」と思いつつ、次に見たのが林家三平。まったく違う芸風だけど、お客さんがゲラゲラ笑ってて、「これなら自分にもできるんじゃないか」と思って(笑い)。

 その後、東京五輪のあった1964年10月に上京し、高田馬場に安アパートを借りて、毎日、根岸にある師匠の家のポストに自分が考えたダジャレやギャグを書いた手紙を入れておいた。

 すると師匠から「遊びにいらっしゃい」と書いた手紙が来て、自宅に行ったら奥さんの海老名香葉子さんが出てきて、「ニッポン放送にいるからそっちへ行ってらっしゃい」と言うから、有楽町に行って楽屋で待っていた。すると仕事を終えた師匠が現われて、開口一番「カバン持って、ついてらっしゃい」。そのまま付き人になっちゃった。

 師匠は「芸は人なり」とよく言ってたけど、師匠を悪く言う人は誰もいなくて、みんなに好かれてました。三船敏郎さんと仕事した時は三船さんのほうから「ヨシコさん、元気ですか?」と師匠のネタを真似しながら挨拶してくるし。

 ある時何かのパーティーで師匠がお酒を飲んでいい気になって「ボーイさん、ワインちょうだい」って言ったら、三島由紀夫さんだった(笑い)。美空ひばりさんも「師匠」と呼んでいたし、凄い人だなぁと実感することは多かったですね。

〈三平に芸人として認識されないまま6年間を過ごしたペー。だが、芸人デビューは突然訪れる。それは三平の言葉がきっかけだった〉

「お前は面白くないから、ギターでも弾いたらどうだ。歌が下手でもギター弾いてたら10分くらいは持つだろう」

関連記事

トピックス

『傷だらけの天使』出演当時を振り返る水谷豊
【放送から50年】水谷豊が語る『傷だらけの天使』 リーゼントにこだわった理由と独特の口調「アニキ~」の原点
週刊ポスト
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
《英国史上最悪のレイプ犯の衝撃》中国人留学生容疑者の素顔と卑劣な犯行手口「アプリで自室に呼び危険な薬を酒に混ぜ…」「“性犯罪 の記念品”を所持」 
NEWSポストセブン
原監督も心配する中居正広(写真は2021年)
「落ち着くことはないでしょ」中居正広氏の実兄が現在の心境を吐露「全く連絡取っていない」「そっとしておくのも優しさ」
NEWSポストセブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《離婚後も“石橋姓”名乗る鈴木保奈美の沈黙》セクハラ騒動の石橋貴明と“スープも冷めない距離”で生活する元夫婦の関係「何とかなるさっていう人でいたい」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
〈山口組分裂抗争終結〉「体調が悪かろうが這ってでも来い」直参組長への“異例の招集状” 司忍組長を悩ます「七代目体制」
NEWSポストセブン
休養を発表した中居正広
【独自】「ありえないよ…」中居正広氏の実兄が激白した“性暴力認定”への思い「母親が電話しても連絡が返ってこない」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「うなぎパイ渡せた!」悠仁さまに筑波大の学生らが“地元銘菓を渡すブーム”…実際に手渡された食品はどうなる
NEWSポストセブン
新年度も順調に仕事を増やし続けている森香澄
《各方面から引っ張りだこ》森香澄、“あざとかわいい”だけじゃない「実はすごいアナウンス力」、「SNSの使い方はピカイチ」
NEWSポストセブン
4月7日、天皇皇后両陛下は硫黄島へと出発された(撮影/JMPA)
雅子さま、大阪・沖縄・広島・長崎・モンゴルへのご公務で多忙な日々が続く 重大な懸念事項は、硫黄島訪問の強行日程の影響
女性セブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
SNSで出回る“セルフレジに硬貨を大量投入”動画(写真/イメージマート)
《コンビニ・イオン・スシローなどで撮影》セルフレジに“硬貨を大量投入”動画がSNSで出回る 悪ふざけなら「偽計業務妨害罪に該当する可能性がある」と弁護士が指摘 
NEWSポストセブン
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン