国内

菅官邸と大マスコミ「国民180人殺してでも五輪開催」の凶悪

国民の命より五輪利権のほうが大事なのか(橋本会長と川淵村長=時事)

国民の命より五輪利権のほうが大事なのか(橋本会長と川淵村長=時事)

 6月20日に東京オリンピック・パラリンピックの選手村が報道陣に公開され、村長を務める川淵三郎氏(元日本サッカー協会会長)が、またもや暴言を吐いた。曰く、「国民の大半は開催に賛成していなかったが、ここにきて『オリンピックはしょうがないかな』という形で認めてもらっている」「不満もあるでしょうが、ここまできたのだから日本の国力、信頼感、日本のプライドを世界に発信していけるように支援をお願いしたい。マスコミもそこに心を砕いてもらいたい」だそうだ。国民が認めているとは嘘も甚だしいし、マスコミを抱き込めばなんでもできるという前時代的な発想だ。しかし、その場にいた大手メディアの記者たちは、川淵発言を唯々諾々と受け入れた。当然、ネットには「川淵は退場しろ!」などと非難の声があふれている。

 これに先立ち『週刊ポスト』(6月18・25日号)では、五輪スポンサー企業と組織委の非公開会議の議事録をスッパ抜き、スポンサーから「共通の壁は世論だ。中止すべきだという世論を逆転させる必要がある」というトンデモ発言が飛び出していたことを明らかにした。今回の川淵氏の発言は、それをいよいよ実行に移そうというものだろう。なにしろ全国紙5紙はすべて五輪スポンサーに名を連ねており、当然その系列テレビ局も、巨額の放映権料を払っているNHKも、すべて「五輪ムラ」の住人だから、こんな国民を馬鹿にした発言も平気でできるのである。

 川淵氏が村長を務める選手村では、各国の選手たちは酒も自由に持ち込めるし、出前も取れる。祝勝会の要請があれば、それも認めるというのが日本政府の説明である。さらに、IOC(国際オリンピック委員会)からは、「出前にはウーバーイーツも含めろ」と要求されており、これを認めれば酒でもツマミでも好きなだけ調達できるようになる。そして、日本の組織委員会は、選手たちに16万個のコンドームまで配る計画である。もはや選手村が治外法権の酒池肉林になることは間違いない。もちろん、“世界の変異株の交流場”にもなるから、「最強五輪株」が生まれるリスクは高い。

 まさかこんな暴挙に日本の大手メディアが手を貸すとは考えたくないところだが、残念ながら彼らはすでに五輪マフィアの軍門に下ってしまった。新聞もテレビも、いつの間にか五輪中止論は完全に消え、「無観客か有観客か」を経て、最近では「観客は何人入れるのがいいか」と論点をすり替えている。さらに各社は世論調査に小細工することで、川淵氏が言う「国民も認めている」という嘘を広めているのである。

関連キーワード

関連記事

トピックス

“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
アメリカから帰国後した白井秀征容疑(時事通信フォト)
「ガイコツが真っ黒こげで…こんな残虐なこと、人間じゃない」岡崎彩咲陽さんの遺体にあった“異常な形跡”と白井秀征容疑者が母親と交わした“不穏なメッセージ” 〈押し入れ開けた?〉【川崎ストーカー死体遺棄】
NEWSポストセブン
ジャンボな夢を叶えた西郷真央(時事通信フォト)
【米メジャー大会制覇】女子ゴルフ・西郷真央“イップス”に苦しんだ絶不調期を救った「師匠・ジャンボ尾崎の言葉」
週刊ポスト
元交際相手の白井秀征容疑者からはおびただしい数の着信が_(本人SNS/親族提供)
《川崎ストーカー死体遺棄》「おばちゃん、ヒデが家の近くにいるから怖い。すぐに来て」20歳被害女性の親族が証言する白井秀征容疑者(27)の“あまりに執念深いストーカー行為”
NEWSポストセブン
赤西と元妻・黒木メイサ
《赤西仁と広瀬アリスの左手薬指にペアリング》沈黙の黒木メイサと電撃離婚から約1年半、元妻がSNSで吐露していた「哺乳瓶洗いながら泣いた」過去
NEWSポストセブン
前回のヒジ手術の時と全く異なる事情とは(時事通信フォト)
大谷翔平、ドジャース先発陣故障者続出で急かされる「二刀流復活」への懸念 投手としてじっくり調整する機会を喪失、打撃への影響を危ぶむ声も
週刊ポスト
単独公務が増えている愛子さま(2025年5月、東京・新宿区。撮影/JMPA)
【雅子さまの背中を追いかけて単独公務が増加中】愛子さまが万博訪問“詳細な日程の公開”は異例 集客につなげたい主催者側の思惑か
女性セブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン
連日お泊まりが報じられた赤西仁と広瀬アリス
《広瀬アリスと交際発覚》赤西仁の隠さないデートに“今は彼に夢中” 交際後にカップルで匂わせ投稿か
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
成田市のアパートからアマンダさんの痛いが発見された(本人インスタグラムより)
《“日本愛”投稿した翌日に…》ブラジル人女性(30)が成田空港近くのアパートで遺体で発見、近隣住民が目撃していた“度重なる警察沙汰”「よくパトカーが来ていた」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
NEWSポストセブン