入門から1090回連続出場の記録を持つ“鉄人”の元関脇・勢が34歳で引退し、年寄「春日山」を襲名した。引退後は伊勢ノ海部屋付き親方として後進を指導し、いずれ部屋を興すと見られていたが、思わぬ“想定外の事態”が生じていた。
「独立した際の部屋の“おかみさん”は、2018年6月に婚約を発表したプロゴルファーの比嘉真美子のはずでした。ところが、引退発表直後に婚約解消が報じられたのです。関係者でも知らない人がほとんどで、衝撃が走った」(スポーツ紙デスク)
勢は角界きってのゴルフ好きで、比嘉は相撲好きとして知られている。知人を介してのゴルフがきっかけで交際が始まり、当初は2018年秋にも結婚式を挙げるとしていたが、延び延びになっていた。
「アスリート同士だから、お互いに調子がいい時に籍を入れたかったのでしょう。ところが、比嘉が優勝を飾っても勢が休場中だったり、十両に転落した勢が復活の十両優勝を遂げた時は比嘉の予選落ちが続いたりと、噛み合わなかった。婚約発表直後は同居もしていたようですが、最近の比嘉は沖縄を拠点にしていた」(同前)
6月23日、比嘉は大会の練習ラウンド後に囲み取材に応じ、「昨年末に2人で話し合って、婚約解消ということになりました」と答えた。部屋のおかみさんになるのが難しかったのかという質問には、「そこではないです」とするのみだった。
「勢は親方として“第二の人生”のスタートを切る際には、比嘉のサポートを受けたかったでしょう。しかし、比嘉は今季も賞金ランク16位(6月20日時点)と好調で、27歳の若さですから現役を続けたい。30代で“年寄”となる角界と、40代まで現役を続けられるゴルフ界の活躍年齢の違いも婚約解消の背景にあったようだ」(比嘉と親しいゴルフ関係者)
おかみさんは、弟子の生活管理などの重責を担う。独身で部屋を興すのが難しいと言われるゆえんで、「破局により勢の独立も一度、白紙になった」(後援会関係者)とみられている。
“勢い”で結婚しなかったことで、その後の運命は大きく変わった。
※週刊ポスト2021年7月9日号