コロナ禍の巣ごもり需要も追い風となり、販売好調な任天堂の家庭用ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」。10月には有機ELディスプレイを搭載した新モデルが登場するが、コロナ後の売れ行き鈍化も懸念されるなか、果たして引き続き人気を集めることができるのか──。エース経済研究所シニアアナリストの安田秀樹氏がレポートする。
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7月7日夜、任天堂は、新型Switchの発売(発売日/10月8日)を突然発表した。
新型の特徴としては、(1)7インチ有機ELを採用し、モニターを大型化(2)改良されたスピーカー(3)新型ドッグ:有線LAN対応(4)内蔵ストレージが32GB→64GBに増える──ことが挙げられる。なお、価格は税込み3万7980円。
外見変更で「白色採用」は好印象
半導体の性能自体は従来のSwitchと同等ということなので、今回の新型モデルは、外見の変更に特化したと言える。事前の報道では、性能も向上するという予測が多かったので、性能据え置きは意外だったというのが正直なところである。
ネット上での反響は、有機ELを好感する一方、性能のアップがなかった点に対して失望する向きもあり、賛否両論の印象を受ける。2017年にSwitchが発表されたときは、もっと悲観的な反応だったことを考えると、この5年でゲーム専用機が無くなるなど不安な印象はユーザーから大きく後退したと言っていいだろう。
また、この5年で多くのユーザーに普及したSwitchだが、白色を採用したことは良いことに思う。
以前、筆者はソニーの「PS(プレイステーション)5」を白色にしたのは好ましくないと指摘したので奇異に思われるかもしれないが、もはやマニアの手を離れ一般化したSwitchには、白色のような明るい色が良いと思う。実際、PS4でも白色モデルは、マニア向けのあとに投入されて一定の評価を世界で得たと考えている。