いつ、どんな災害が起きるかわからない昨今。ここ数年で増えてきたのが、強風や突風、竜巻による被害だ。室内にいても割れた窓ガラスで被害に遭う可能性があるため、ガラス対策が必須となる。強風や竜巻から命を守るための具体的な方法を日本防災士会常務理事の甘中繁雄さんに教えてもらった。
強風や竜巻の注意報が発令された!
台風の接近による強風や、大気が非常に不安定になることで竜巻などの激しい突風が予想される場合は、庭やベランダに置いてある植木鉢や物干し竿などを家の中に入れ、雨戸を閉めて窓ガラスをガードすることが重要だ。甘中さんはこう話す。
「雨戸がない場合は、養生テープを貼ってカーテンを閉め、室内に割れたガラスが飛び散るのを防ぐこと。ガラスが割れても細かい破片でのけがが防げ、後片付けが楽になります」
養生テープは窓の縦横に十字と、対角線に貼ればOK。段ボールを窓に当てて粘着テープで貼ったり、ガラス飛散防止フィルムを貼るのも有効だ。
屋外で強風や竜巻に遭った!
竜巻や強風が近づいているのに、屋外にいて建物の中に避難できない場合は、鉄筋など頑丈なビルとビルの間や物陰、くぼ地などで頭を守る低い姿勢で竜巻が通過するのを待つ。
「大きな木や電柱に抱きつきたくなるかもしれませんが、強風で倒れて下敷きになる可能性があるので近づいてはいけません。竜巻の場合は、局所的に発生し、比較的短時間で消えるので、落ち着いて通り過ぎるのを待つのが最善です」
真っ黒な雲が近づき、周囲が急に暗くなって雷鳴や雷光、冷たい風、大粒の雹(ひょう)が降り出したら、竜巻が発生しやすいので、すぐに避難を。
取材・文/山下和恵 イラスト/カツヤマケイコ
※女性セブン2021年8月12日号