9年半ぶりのフルモデルチェンジとなったトヨタ自動車の小型ハイブリッドカー「アクア」が早くも注目の的になっているが、ライバル車も決して負けてはいない。日産自動車は昨年末に主力コンパクトの「ノート」をハイブリッド専用車に進化させ、今秋には派生プレミアムモデル「ノートオーラ」を発売する。果たしてノートオーラはどこまで売れるのか──。モータージャーナリストの鈴木ケンイチ氏がレポートする。
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日産は6月15日、この秋に発売予定の新型モデルを発表しました。それが「ノートオーラ」です。名前からも推測できるように、昨年11月に新型となった「ノート」をベースとした派生モデルとなります。
ノートは2017年のコンパクトセグメント1位、2018年暦年の登録車ナンバー1を獲得した大ヒットモデルで、日産を支える重要なコンパクトカーです。
昨年のフルモデルチェンジで、安価なエンジン車ラインナップがなくなり、ハイブリッドの専用車種となりました。サイズは小さいながらも、ちょっと良いクルマという雰囲気が強くなりました。ライバルとなるのは、トヨタの「アクア」です。
隅々まで磨き上げた「ノートオーラ」
そんなノートの派生モデルとなるノートオーラは、どのようなクルマなのでしょうか。ひと言で表現すれば「ノートよりもさらに上質」。日産は「プレミアムコンパクトカー」と言い切ります。
具体的なノートとの違いを挙げれば、エクステリアからインテリア、装備類、そしてパワートレインの出力アップまで、幅広い変更が行われています。
エクステリアで言えば、ボディが40㎜ワイド化されており、タイヤが1インチアップの17インチとなりました。フロントグリルのデザインが変更されており、超薄型LEDヘッドライトなどの灯火類も変わっています。前席ドアの窓にラミネートガラスを採用しているため、室内の静粛性も向上しています。
インテリアの違いは、フルカラーとなったメーターの12.3インチディスプレイをはじめ、本革ステアリング、杢目調パネル、ツイード調織物の内装材などを採用。ツイードと本革3層構造のシート、BOSEパーソナルプラスサウンドシステムも用意されています。
パワートレインは、駆動用モーターの最大出力をノートよりも18%アップ、トルクを7%アップし、最高出力100kW(136馬力)・最大トルク300Nmとしています。
“プレミアム”を謳うべく、ノートの隅々まで磨き上げられているというわけです。ちなみに価格は、261万300円~295万7900円。ノートよりも40~50万円ほどのプライスアップとなります。内容を考えれば、納得というか割安感さえある価格ではないでしょうか。