今後30年以内に震度6弱以上の巨大地震が発生する確率は、首都圏直下、南海トラフ、北海道の千島海溝ともに70~80%といわれている。いつか大地震がくると思って準備をしておくべき状況であるのは間違いないと言えるだろう。では、もしも外出中に巨大地震に遭遇した場合、どうすれば命を守ることができるのだろうか。シチュエーション別の正しい対処法を紹介する。
買い物中に、大地震に遭遇!
スーパーなどで買い物中に激しい揺れを感じたら、買い物かごやおむつ、トイレットペーパーなどのクッション性のあるものを頭にのせ、その場で低い姿勢をとる。余裕があれば、陳列棚が倒れてこないよう離れた場所に移動を。
エレベーターの中で地震に!
揺れを感じたら、すべての階のボタンを押し、最初に止まった階で降りること。エレベーターホールでは窓から離れ、低い姿勢で頭を守る。閉じ込められてしまったら、インターホンを押し、外部に連絡して救助を待とう。
山でハイキングしてたら地震が!
登山道などにいる場合は転落しないように、根がしっかり張った木にしがみつき、低い姿勢になること。日本防災士会常務理事の甘中繁雄さんはこう話す。
「地震で地盤が緩み、落石やがけ崩れの危険が予想されるので、急傾斜地には近づかず、安全なルートで下山しましょう」
がれきの下敷きになったら
家具や家屋の下敷きになって自力脱出が不可能な場合は、何かを叩く、笛を吹くなどの人工的な音を出し、自分が生存していることを周囲に知らせる。
「大きな声で叫ぶと体力を消耗してしまい、声を出し続けることは不可能に」(甘中さん)
取材・文/山下和恵
※女性セブン2021年8月12日号