嫁と姑が激しくバトルを繰り広げていたのは、過去の話。いまは、多くの嫁と姑が仲良くしているという。フォロワー約19万人の主婦コラムニスト・深爪さんも、「夫の母親が『嫁に対して適切な距離感を保つ人間』だったの、一生分の運を使い果たした感がある」など、姑との良好な関係をつぶやく。日頃、姑とはどういった話をしているのだろうか。深爪さんが語る。
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義母との会話は、もっぱら子供の話ですね。加えて、いかに夫が素晴らしいかを滔々と語ったりもします。ほぼノロケです(笑い)。
実際、夫は自分のことは自分でするし、家事も育児も積極的。それもこれも義母の教育の賜物と感謝の気持ちを素直に伝えています。夫を否定することは一切しません。軽い愚痴も言わないように気をつけています。
ほかにも「価値観を押しつけない」「義母と自分は別のイキモノと考える」。この2つは意識しています。
育児についても、
「お義母さんのときはそうだったんですね。でもいまはこれが主流で、私もそのやり方でやりたいです」
と、遠慮せずに伝えます。姑だからといって全面的に意見を受け入れる必要はありません。敬意を払いつつも自分の考えをはっきりと述べるのは良好な嫁姑関係を保つためにはとても重要。意に沿わないのに、なあなあで受け入れていると、どんどん姑に侵食されてしまい、ストレスがたまるからです。幸い義母は、自分の価値観を押しつけたり、余計なお節介をするタイプではないので気が楽です。
嫁姑戦争は、子供を所有物のように思う母親が、「かわいい息子を奪われた」と嫁に敵対心を持つことから勃発するものと考えています。料理の味つけしかり“自分”が絶対であり、隙あらば押しつけようとするので揉め事が起きる。そして嫁姑双方の中に「やっぱり自分(の家庭)がいちばん!」という思いがあると、ギスギスしたマウントの取り合いになってしまうのでしょう。
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深爪さんは姑が「自分が育てた息子を信用しているし、その息子が選んだ女性なので何も文句はない」と言ってくれたことに感激したという。互いの立場や考え方を尊重できる関係――それこそ新時代の嫁姑関係に必要なのだ。
取材・文/桜田容子
※女性セブン2021年8月19・26日号