東京五輪が閉幕し、8月13日からプロ野球の後半戦がスタートする。セ・リーグは首位・阪神を2ゲーム差で巨人、2.5ゲーム差でヤクルトが追う三つ巴の展開になっている。阪神が16年ぶりの優勝を果たすのか。巨人が3連覇を遂げるのか。はたまた、ヤクルトが6年ぶりの頂点に輝くのか。プロ野球担当記者が話す。
「3球団にとって、後半戦のポイントの1つになるのが、“DeNAとどう戦うか”でしょう。DeNAは新型コロナウイルスの影響で開幕にオースティン、ソトという大砲を始め、外国人が来日できないという事態が起こった。そのため3、4月は6勝21敗4分と大きく出遅れました。しかし、5月以降は25勝23敗7分と貯金2を作っている。現在の順位は最下位ですが、セ・リーグの打撃5傑に佐野恵太、桑原将志、オースティンと3人が名を連ね、6位に宮崎敏郎がいる。先発の柱である今永昇太も帰ってきた。選手個々の能力を考えても、DeNAが後半戦を掻き回す可能性は十分考えられます」(以下同)
上位3球団のDeNAとの対戦成績を見ると、阪神は8勝7敗、巨人は8勝1敗3分、ヤクルトは8勝3敗1分。DeNAが調子の上がらなかった3、4月に阪神は5勝1敗、巨人は4勝2分、ヤクルトは6勝1分といずれも圧倒していた。だが、DeNAの戦力の整った5月以降、阪神は3勝6敗、ヤクルトは2勝3敗と負け越している。一方、巨人は4勝1敗1分と変わらずに勝ち越している。
「優勝チームはお得意さんを作るものですが、阪神は下位球団には大きく勝ち越していない。特に、DeNAには中心選手に打たれています。中断直前の3連戦では初戦に9回裏に3点差をひっくり返したものの、勢いに乗れずに2、3戦目は落とした。後半戦、DeNAに負け越すようだと、優勝が厳しくなってくる」
DeNA打者の対阪神戦の成績を見ると、主に1番を打つ桑原将志は3割7分8厘、3本塁打、11打点、中軸のオースティンは3割4分1厘、4本塁打、11打点、ソトは3割2分4厘、2本塁打、8打点、宮崎敏郎は3割2分1厘、1本塁打、6打点と高打率をマークしている。