国内

1億総スクープカメラマン 衝撃映像番組のネタ元は一般人の動画だらけ

長時間、スマホのライトは

テレビにも視聴者提供の動画が使われることも(写真/Getty Images)

 ここ10年ほどで完全に「1人1台」のアイテムとなったスマホ。電車に乗れば、乗客全員がスマホを眺めているような状況にも珍しくない。そして、動画投稿サイトはもちろん、配信アプリやSNS、テレビのニュースに至るまで、いまやスマホを持っていれば動画を目にせずに終わる日はないだろう。そもそも、スマホ動画はいつからこんなにも私たちの生活に浸透したのだろうか。ITジャーナリストの三上洋さんは現在に至るまで、3つの分岐点があったと言う。

「当初はメールのチェックや調べものなど限られたときにしか接続ができなかったインターネットが2000年代に入るとADSLが普及して常時接続できるようになり、市民権を得始めました。しかしこのとき、ホームページやコンテンツのメインはテキストだった。

 続いて2010年代に光回線が登場してデータ容量が増えるとともに、スマホが普及して個人のネット利用が爆発的に増加しました。容量が増えた結果、写真や画像のやり取りも可能になり、少しずつ動画も増えてきた。

 そして3つめとして2020年から今年にかけて、データ使い放題プランや格安プランでスマホの通信料を気にしなくてよくなり、容量を食ってしまうからと敬遠していた人たちも、動画を楽しむようになった。コロナ禍におけるコンテンツの充実とあいまって、通信料の値下げがスマホ動画が普及する際の突破口になったのです」

 速く、安く、多くの動画を手元のスマホで見られるようになると、旧来のメディア界に革命的な変化が生じた。

「10年前に当たり前だったことはいま、すべてひっくり返ってしまっています」

 そう語るのは、メディア文化評論家の碓井広義さんだ。

「以前はテレビがメディアの王様で、それにラジオや新聞が続きましたが、いまや王の座はスマホを含めたWebやインターネットに完全に奪われました。実際、2019年にはネットの広告費が初めてテレビを逆転しました。以来、テレビは右肩下がりの凋落が続いています」(碓井さん)

関連記事

トピックス

ロシアのプーチン大統領と面会した安倍昭恵夫人(時事通信/EPA=時事)
プーチンと面会で話題の安倍昭恵夫人 トー横キッズから「小池百合子」に間違われていた!
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
「日本人ポップスターとの子供がいる」との報道もあったイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
イーロン・マスク氏に「日本人ポップスターとの子供がいる」報道も相手が公表しない理由 “口止め料”として「巨額の養育費が支払われている」との情報も
週刊ポスト
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
《会社の暗部が暴露される…》フジテレビが恐れる処分された編成幹部B氏の“暴走” 「法廷での言葉」にも懸念
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さん出産》“一卵性母子”と呼ばれた小室圭さんの母・佳代さんが「初孫を抱く日」 知人は「ふたりは一定の距離を保って接している」
NEWSポストセブン
長嶋茂雄さんとの初対戦の思い出なども振り返る
江夏豊氏が語る長嶋茂雄さんへの思い 1975年オフに持ち上がった巨人へのトレード話に「“たられば”はないが、ミスターと同じチームで野球をやってみたかった」
週刊ポスト
元タクシー運転手の田中敏志容疑者が性的暴行などで逮捕された(右の写真はイメージです)
《泥酔女性客に睡眠薬飲ませ性的暴行か》警視庁逮捕の元タクシー運転手のドラレコに残っていた“明らかに不審な映像”、手口は「『気分が悪そうだね』と水と錠剤を飲ませた」
NEWSポストセブン
金田氏と長嶋氏
《追悼・長嶋茂雄さん》400勝投手・カネやんが明かしていた秘話「一緒に雀卓を囲んだが、あいつはルールを知らなかったんじゃないか…」「初対決は4連続三振じゃなくて5連続三振」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《レーサム創業者が“薬物付け性パーティー”で逮捕》沈黙を破った奥本美穂容疑者が〈今世終了港区BBA〉〈留置所最高〉自虐ネタでインフルエンサー化
NEWSポストセブン
《女子バレー解説席に“ロンドン五輪メダル組”の台頭》日の丸を背負った元エース・大林素子に押し寄せる世代交代の波、6年前から「二拠点生活」の現在
《女子バレー解説席に“ロンドン五輪メダル組”の台頭》日の丸を背負った元エース・大林素子に押し寄せる世代交代の波、6年前から「二拠点生活」の現在
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! ミスター長嶋茂雄は永久に!ほか
「週刊ポスト」本日発売! ミスター長嶋茂雄は永久に!ほか
NEWSポストセブン