テレビなどで女性芸能人を見ると、つい肌に目がいってしまうという人も多いのでは? 年を重ねれば肌の衰えは避けられないが、まるで年齢など関係なく美肌を保つ姿を見ると、その秘訣を知りたくなる。歌手の伍代夏子(59才)は、いつ見ても陶器のように白くなめらかな肌の持つ主だが、美肌はどうやって作られるのだろうか?
「皆さん、そう言ってくださるんですが、参考になることが本当にないんですよ~」と、伍代夏子は高らかに笑う。都内の鮮魚店の家に生まれたチャキチャキの江戸っ子だ。
「まず化粧水をゆっくりとなじませて、浸透したところで美容液を……なんて待っていられないんです、私。仕事柄、スキンケア商品をいただくことも多く、『今度こそ頑張ってみよう!』と試してみるのですが、待てないから化粧水も美容液も乳液も一気につけちゃう。顔の表面で混ざり合うだけで、全然効果なし(笑い)」(伍代・以下同)
せっかちな性格も手伝い、スキンケアは洗顔+化粧水や美容液などがひとつになったオールインワンだけ。お気に入りの商品も特になく、市販のものを使っているという。
「顔がベタつくのが嫌いで、20~30代は『雪肌精』や『ヘチマコロン』などのさっぱり系が好きでした。夏は『シーブリーズ』を頭からかけたりしてね(笑い)。さすがに40代後半からはハリと小じわが気になり始め、しっとり系に変えましたけど」
舞台メイクのケアはどのようにしているのだろうか?
「昼夜2公演あるときも、私は最後までお化粧を落としません。合間などに化粧を落としてつけ直すという人が多い中、私は上からお化粧を直して、落とすのは最後の1回だけ。なぜか、あれこれいじらない方がいいって、信じているんです。むしろ、化粧を落とした後の洗顔にはこだわります。それは、銭湯に置いてあるような固形石けんをよく泡立て、洗い上がりがキュッキュッとなるまでしっかりと洗うこと。小学生のときからずっと続けています」
この洗顔法は、舞台でも日常でも同様だという。
「朝は軽く泡立ててさっと洗いますが、夜は柔らかいスポンジにたっぷりと泡立て、ていねいに洗います。とにかく『キュッキュッ』がないと洗った気がしない。一般の洗顔料って、洗い上がりがしっとりするものが多いでしょう? これを使った後に化粧水やクリームをつけて寝ると、確実に吹き出ものができます。一般のスキンケアからしたら乱暴ともいえますが、私の肌には固形石けんがベスト」
シンプルすぎるお手入れで、潤いが持続するのはなぜか。
「私、魚屋の娘なのに肉食なんです。子供の頃はすき焼きの中でも牛脂が好きで、刺身もとろばかり食べていました。さすがにいまは夫の健康のために焼き魚や豆腐、大根おろしなどバランスを考えて作りますが、ひとりだったら、断然スタミナ定食とか、とんカツを選ぶ(笑い)。案外、動物性の脂もお肌にいいのかもしれませんね」