日本バスケットボール史上初の銀メダル獲得という快挙を成し遂げた女子バスケ。メンバーの1人として活躍したオコエ桃仁花(22)は、楽天・オコエ瑠偉(24)の妹としても知られている。
「桃仁花は181センチの長身と、50メートル6秒台の俊足を活かしてドリブルでゴールに切り込むドライブとスリーポイントが武器で、予選のアメリカ戦では途中出場ながらスリーポイントを3本成功させ、15分の出場で11得点を挙げる活躍を見せました。兄思いとして知られ、決勝後には『(五輪に)一緒に出たかった』と語っていた」(スポーツ紙デスク)
そのオコエは今、どうしているのか。
「昨年は開幕前に左脇腹を負傷し、プロ5年目で初めて一軍出場なし。今年2月にも左手関節TFCC(三角線維軟骨複合体)縫合術を受け、しばらくリハビリに励んでいた」(楽天担当記者)
『週刊ポスト』記者が「野球はもうやる気が起きない」と友人らに愚痴っていた場面を目撃したのは、リハビリ中の今年6月。その日、“あごマスク”のオコエは傍に寄り添っていた彼女と思しき金髪の女性らと東京駅から仙台行きの新幹線に乗り込むと、グリーン車でさんざん愚痴をこぼしていた。その様子を『NEWSポストセブン』で報じると、お腹が出た写真にファンから「オコエはもうダメだ」と厳しい声が上がった。
だが、結果としてその後、オコエは覚醒する。6月30日のヤクルト二軍戦で復帰を果たすと、二軍ながらオールスターまでに11試合で打率.343という好成績を残した。
「侍ジャパンとの強化試合(7月24日)では2番センターでスタメン起用され、4回には同学年の森下暢仁(23・広島カープ)からツーベースヒットを放った。エキシビション試合でも打率3割の成績を残し、後半戦は一軍スタート。妹に負けられないと奮起しているようです」(同前)
後半戦初戦となる8月13日の西武戦では「7番左翼」でスタメンに名を連ね、第1打席で見事に先制のタイムリーを放った。翌14日も2回に先制タイムリーを放つなどチームの連勝に貢献している。活躍次第では今後の兄妹五輪共演もあり得るか。
※週刊ポスト2021年8月27日・9月3日号