テレビ朝日が相次ぐ不祥事に揺れている。東京五輪閉会式後(8月9日未明)に起きた番組制作スタッフの“宴会騒動”から約1週間後に、今度は逮捕者が出てしまった。同局の男性社員が語る。
「人当たりが良くて、飲みの誘いも断わらないヤツでした。バラエティ番組のディレクターをやっていましたが、仕事ぶりも評価されていたので驚きました。社内では“アイツは職業・窃盗だ”なんて言われていますよ」
8月19日、テレビ朝日社員の篠宮康希容疑者(28)が窃盗と住居侵入の容疑で逮捕されていたことが明らかになった。
犯行に及んだのは5月末の早朝5時頃で、六本木にあるマンションの部屋に侵入しワイヤレスイヤホン(約1万円)を盗んだとされている。就寝中だった住人男性が気付き110番。逃走したが、防犯カメラなどで特定され“お縄”となった。
篠宮容疑者は、どのような人物だったのか。早稲田大学時代の同級生だという20代男性が言う。
「学生時代は有名な男子だけのチアリーディングチームに所属していた。学内でも目立つタイプで、女性にもモテた。入社する時こそ黒髪短髪の爽やかな髪型でしたが、大学の時は金髪でした」
篠宮容疑者は取り調べに対して容疑を認め、「借金があり、現金を盗めば生活に余裕が出ると思った」と供述したと報じられている。しかし有価証券報告書(2021年度)で公表しているテレビ朝日の平均年収は1280万円。なぜそこまで切羽詰まっていたのか。
「入社当初から合コンやギャンブルなど遊びが派手な様子がありました。お金がかかる暮らしぶりだったとは思うが、借金苦で盗みをはたらくまでの理由は分からない」(前出・テレ朝社員)
テレビ朝日に借金の理由や今後の処分について問うと、「借金の詳細については承知しておりません。今後の推移を見守りながら、厳正に対処してまいります」と回答。
大手キー局社員のまさかの転落劇。真相の解明が待たれる。
※週刊ポスト2021年9月10日号