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雨続きの甲子園決勝「智弁対決」 母体の辯天宗は「水の神様」だった

智弁同士の熱戦だった

智弁同士の熱戦だった(撮影/杉原照夫)

 2年ぶりに開催された夏の甲子園決勝は、智弁和歌山(和歌山)と智弁学園(奈良)の「智弁対決」となった。系列校同士の対決にSNS上では「ユニホームが似ていて見分けが付かない」「紅白戦のようだ」などと盛り上がりを見せた。

 優勝した智弁和歌山は1978年、準優勝の智弁学園は1965年に、宗教法人「辯天宗」を母体として開校したが、校名以外の面では「宗教系学校」としての印象はあまり強くない。その理由を『宗教問題』編集長の小川寛大氏が語る。

「辯天宗は大森智辯氏という女性を宗祖として3代にわたって続いている関西中心の新宗教ですが、穏健で寛容なのが特徴。智弁和歌山や智弁学園の野球部員も入信する必要はありません」

 とはいえ、宗教系学校であることは生徒たちに少なからず影響を与えている。現在、巨人で4番を任されている岡本和真は智弁学園出身で、2014年にドラフト1位指名された際、こんなことを明かしている。

「名前を呼ばれてホッとしました。こういう緊張感は初めて。甲子園でも緊張しなかったんですが。今朝は5時半に起きて後輩と“御廟(ごびょう)”と“辯天さん”にお参りにいってきました」

「御廟」は宗祖・大森智辯氏を祀った霊廟、「辯天さん」は辯天宗の総本山である如意寺のこと。智弁学園からほど近い場所にあるため、野球部員もよくお参りしているという。

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