俳優の岡田健史(22才)が所属事務所に対して専属契約解除などを裁判所に申し立ててから、約5か月。8月31日に和解という形で終結を迎えた。和解と聞くと“引き分け”の印象があるが、実質的には岡田側の完敗で終わった。
「岡田さんは主に2点、事務所との契約解除と本名での芸能活動を求めて争っていました。しかし、どちらの訴えも取り下げる形で和解を選んでいます。契約は2023年の3月末まで残っているので、岡田さんは、少なくともあと約1年半は事務所に所属し続けることが決まりました」(芸能関係者)
しかし、和解が決まった日、岡田が自身のインスタグラムに投稿した《約1年半でスウィートパワー(註:所属事務所名)を退所しますが》という、退所を前提としたコメントからは、すぐにでも離れたいという強い意思を感じざるを得ない。
岡田が事務所を訴えた背景には、仕事に対する考え方の違いがあるとされてきた。
「やり手の事務所社長について行けずに社員が次々と辞めていき、岡田さんが不信感を抱いていたのは事実です。それに、生真面目な岡田さんはじっくりと役作りに向き合いたいのに、次々にスケジュールを決められ、それなのに給与が充分ではないと考えていたようです」(映画関係者)
一方で事務所側の岡田への思いは相当なものだったという。
「事務所は岡田さんが中学1年生の頃からその才能を見出し、何年もかけて口説き落として芸能界入りをサポートしました。事務所にとって岡田さんは手塩に掛けて大事に育てた俳優で、岡田さんにとって事務所は、芸能界における実家のような存在だったはずなのです」(別の芸能関係者)
ここまで一心同体で進んできたからこその、反発だったのだろうか。
「岡田さんとしては、事務所への感謝の気持ちもありながら、日本アカデミー賞新人俳優賞を獲得し、重要な役にキャスティングされるような業績は、自分の努力の賜だという思いもでてきたのでしょう。そのあたりから双方の間の意識のズレが生じ、裁判沙汰にまで発展してしまったのだと思います」(テレビ局関係者)