世界的な人口増加による食糧問題解決のために、「新たなタンパク源」が求められている。今、家畜由来の“肉”に代わるタンパク食の柱となっているのが、植物由来の「代替肉(植物肉)」。大手食品メーカーなどが代替肉の加工食品のラインアップを増やしており、スーパーなどで買える商品が近年増えている。
お肉博士の資格を持ち、グルメエンターテイナーとして活躍するフォーリンデブはっしーさんが大豆由来のタンパク質を使った代替肉商品を試食した。
ダントツで美味しいと太鼓判を押したのが、今回唯一の海外産、オランダ・ベジタリアンブッチャーのソーセージ。『BIG BANGERS(160g)/PLANT BASED MEAT』(427円)
「食べる前から肉の香りを感じられ、口に入れると肉同様の繊維感と食感の後に滑らかに口どけしていく。本来の肉よりも柔らかいですが、香りと食感、肉汁感が秀逸です。外皮もパリッとした食感を演出。目隠しで食べると大豆ミートとわからない人は多いと思います。それほど衝撃的なクオリティです。しかも、しっかり美味しいんです!」
国産の商品の中では、伊藤ハムの「まるでお肉! 大豆ミートのハムカツ」(参考432円)に軍配を上げる。
「んんっ! 味わいも香りも、ハムですね(笑)。まったく大豆感はなく美味。食感と風味は魚肉ソーセージに近いですね。カツで食べ応えがあり、完全にヘルシーに振り切っていないところにも好感が持てます」
大塚食品の「ゼロミート デミグラスタイプハンバーグ」322円)は「肉っぽい見た目と食感だが、食べた時に鼻を抜けてくる香りに豆っぽさがある」、日本ハムの「ナチュミート 大豆ナゲット」(参考345円)は「マックナゲットのような柔らかい食感。チキンの代替として手軽につまめる」と評する。マルコメの「ダイズラボ 大豆のお肉 フィレタイプ」(参考238円)は炒め料理にしたが、「大豆の風味が全面に出ており、肉には感じられない」とはっしーさん。
代替肉は多様化、進化している。好みの商品を見つけ、食卓に取り入れてはどうか。
撮影/中庭愉生
※週刊ポスト2021年9月17・24日号