芸能

最終回迎える『ハコヅメ』 働く女子からの共感が相次ぐワケ

好評のうちにいよいよ最終回を迎える『ハコヅメ』(公式サイトより)

好評のうちにいよいよ最終回を迎える『ハコヅメ』(公式サイトより)

 戸田恵梨香(33)と永野芽郁(21)がW主演を務める『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(毎週水曜夜10時~、日本テレビ系)が、視聴者から「共感」の嵐を呼んでいる。

 新人女性警察官の川合麻依(永野芽郁)と捜査一係から交番勤務に異動してきたペア長の藤聖子(戸田恵梨香)の凸凹コンビが主人公のこのドラマ、表向きはさらっと笑えたり、悲しんだりできる何気ないシーンの連続に見えるが、ハッとさせられる気づきもちりばめられている。

 特に、「警察」という男性が多い職場で働く女性が主人公ということもあり、現実世界にもある“男性社会のちょっとした違和感”を巧みに描いていると、映画や演劇などに詳しいライターの折田侑駿氏は話す。

「男性が多い職場にはどうしても、女性が『おや?』と思うような環境があると思うんです。『ハコヅメ』ではそのモヤモヤを描くときに、男性社会で生きる困難さだけを強調してそれを我慢する女性を描くのではなく、『私たち大変なんだよね!』って男性たちに直接伝えたり、主人公コンビ(永野、戸田)で言い合ったりしている様子をコミカルに描いている。そういったところが、女性に響いているのではないか」(折田氏) 

 ネットでも話題を呼んだのは、9月1日放送の第7話で、女性の下着の呼び方を巡って議論が繰り広げられるシーンだ。公然わいせつ事件の詳細を説明する川合に、捜査一係の北条係長(平山祐介)が「犯人が着用していたパンティの特徴は?」と尋ねる。それに対して藤が「ちょっといいですか」と言葉を挟むのだ。そして「“パンティ”という単語を使われることで傷ついたり嫌悪感を抱く女性被害者も少なくないと思われます。どうか“パンティ”をやめて“ショーツ”と呼称の変更をお願いできないでしょうか」と頭を下げる。

「この短いシーンに込められた言葉のバランス感覚には思わずうならされました。単に『社会的によろしくない、女性にとってよろしくないんだ!』と強く訴えるのではなく、あくまで毅然とした態度を取りながらも、上司に淡々と事実を述べていく。そこにこのシーンの妙味があると感じました。“今のこのやりとりの中で性的な意味を含む必要はありますか、ないですよね。男だから女だからではなく、人として、今この業務でその表現は不適切ではないですか”と簡潔に説明している。そういう言葉の引っ掛かりを嫌味なく伝えられるのは、戸田恵梨香さんという俳優の力もあると思います」(折田氏)

関連キーワード

関連記事

トピックス

ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルの飛行機でスヤスヤ》佳子さまの“寝顔動画”が拡散…「エコノミークラス」に乗った切実な事情
NEWSポストセブン
ロスで暴動が広がっている(FreedomNews.TvのYouTubeより)
《大谷翔平の壁画前でデモ隊が暴徒化》 “危険すぎる通院”で危ぶまれる「真美子さんと娘の健康」、父の日を前に夫婦が迎えた「LAでの受難」
NEWSポストセブン
沖縄を訪問された愛子さま(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
天皇ご一家が“因縁の地”沖縄をご訪問、現地は盛大な歓迎ムード “平和への思い”を継承する存在としての愛子さまへの大きな期待 
女性セブン
TBS田村真子アナウンサー
【インタビュー】TBS田村真子アナウンサーが明かす『ラヴィット!』放送1000回で流した涙の理由 「最近、肩の荷が下りた」「お姉さんでいなきゃと意識しています」
NEWSポストセブン
バスケ選手時代の真美子さんの直筆サイン入りカードが高騰している(写真/AFLO)
《マニア垂涎》真美子夫人「バスケ選手時代」の“激レアカード”が約4000倍に高騰中「夫婦で隣に並べたい」というファン需要も 
NEWSポストセブン
来来亭・浜松幸店の店主が異物混入の詳細を明かした(右は来来亭公式Xより)
《“ウジ虫混入ラーメン”が物議の来来亭》店主が明かした“当日の対応”「店舗内の目視では、虫は確認できなかった」「すぐにラーメンと餃子を作り直して」
NEWSポストセブン
家出した中学生を自宅に住まわせ売春させたとして逮捕された三ノ輪勝容疑者(左はInstagramより)
《顔面タトゥーの男が中学生売春》「地元の警察でも有名だと…」自称暴力団・三ノ輪勝容疑者(33)の“意外な素顔”と近隣住民が耳にしていた「若い女性の声」
NEWSポストセブン
田中真一さんと真美子さん(左/リコーブラックラムズ東京の公式サイトより、右/レッドウェーブ公式サイトより)
《真美子さんとの約束》大谷翔平の義兄がラグビーチームを退団していた! 過去に大怪我も現役続行にこだわる「妹との共通点」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《「来来亭」の“ウジムシ混入ラーメン”動画が物議》本部が「他の客のラーメンへの混入」に公式回答「(動画の)お客様以外からのお問い合わせはございません」
NEWSポストセブン
金スマ放送終了に伴いひとり農業生活も引退へ(常陸大宮市のX、TBS公式サイトより)
《金スマ『ひとり農業』ロケ地が耕作放棄地に…》名物ディレクター・ヘルムート氏が畑の所有者に「農地はお返しします」
NEWSポストセブン
6月9日付けで「研音」所属となった俳優・宮野真守(41)。突然の発表はファンにとっても青天の霹靂だった(時事通信フォトより)
《電撃退団の舞台裏》「2029年までスケジュールが埋まっていた」声優・宮野真守が「研音」へ“スピード移籍”した背景と、研音俳優・福士蒼汰との“ただならぬ関係”
NEWSポストセブン
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン