世界のタンパク質需要は増加し続けているが、畜産由来の温室効果ガス排出問題などがあるため、牛や豚、羊を増産するだけでは問題の解決とはならない。そのため持続可能な「新しいタンパク質」に注目が集まっている。なかでも畜産由来ではない肉類、代替肉はハムなどの加工商品としてスーパーマーケットに並ぶなど、開発がすすんでいる分野だ。そして、焼肉の世界にも代替肉が登場している。
代替肉開発メーカーのネクストミーツが昨年、世界初となる焼肉用代替肉「NEXT焼肉」シリーズを発売。大豆由来のタンパク質で作った“カルビ”“ハラミ”は本来の肉にどこまで近づいているのか。週1で焼肉を楽しむ勝俣州和さんが商品を食べ比べた。
「ハラミが旨い! 驚きました。完全なる肉ですよ。黙って出されたらわからないと思います。横隔膜であるハラミ本来の弾力があり、歯応えがいい。風味もビール、白飯に合う! カルビタイプはカルビらしい柔らかい食感ですが、あの焼いた時の食欲をそそる牛脂の香りや甘味は出ていないですね。ユーグレナは栄養素が豊富なうえ、噛めば噛むほど肉に近づいていきます」
試食後、代替肉の可能性に期待を込めた。
「大の焼肉好きとしては、ホルモン、ユッケを作ってほしいですね!」
【プロフィール】
勝俣州和(かつまた・くにかず)/1965年生まれ。ニコニコチャンネルのトーク番組「フクろとじ」でいとうせいこう氏とMCを務める。
撮影/中庭愉生
※週刊ポスト2021年9月17・24日号