国内

開発中の「インフル混合ワクチン」メリットも大きいが、副反応に懸念も

「インフル混合ワクチン」のメリットとデメリットは?(時事通信フォト)

「インフル混合ワクチン」のメリットとデメリットは?(時事通信フォト)

 9月9日、モデルナは、新型コロナとインフルエンザの混合ワクチンを開発中で、半年から1年以内に臨床試験を開始すると発表した。米製薬会社ノババックスも開発を進めており、いずれも3回目以降の追加接種(ブースター接種)向けを想定しているという。医療経済ジャーナリストの室井一辰氏はこの動きに期待を寄せる。

「モデルナが開発中の混合ワクチンは、コロナワクチンと同じmRNAワクチンだと予想されます。これまでのインフルワクチンは不活化ワクチンといわれるもので獲得免疫が十分ではなく、接種しても罹患することが多かったが、この混合ワクチンにはより高い効果が期待できます。ノババックスは遺伝子組み換えタンパクワクチンという別のタイプですが、こちらも既存のインフルワクチンより効果が得られる可能性が高い。

 また、現在コロナワクチンを接種する場合は、他のワクチンと2週間の間隔を空けることが必要になるため、インフルワクチン接種への影響が懸念されていました。混合ワクチンによってその不安が解消されるだけでなく、一度で2つとも接種できるならメリットは大きい。開発が想定通り進めば、来年の予防接種のシーズンにも接種できるかもしれません」

 ただし、懸念すべき点もあるという。

「コロナとインフル両方の免疫反応を引き起こすため、副反応がこれまでのワクチン接種より強めに出る可能性は否定できません。モデルナは既存のコロナワクチンのブースター接種の臨床試験の結果を出していて、2回目接種と同程度の副反応が起きていると報告していますから、注意が必要です」(同前)

 メリットとデメリットを冷静に見極める必要がある。

※週刊ポスト2021年10月1日号

関連記事

トピックス

Instagramにはツーショットが投稿されていた
《女優・中山美穂さんが芸人の浜田雅功にアドバイス求めた理由》ドラマ『もしも願いが叶うなら』プロデューサーが見た「台本3ページ長セリフ」の緊迫
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
スポーツアナ時代の激闘の日々を振り返る(左から中井美穂アナ、関谷亜矢子アナ、安藤幸代アナ)
《中井美穂アナ×関谷亜矢子アナ×安藤幸代アナ》女性スポーツアナが振り返る“男性社会”での日々「素人っぽさがウケる時代」「カメラマンが私の頭を三脚代わりに…」
週刊ポスト
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン
再婚
女子ゴルフ・古閑美保「42才でのおめでた再婚」していた お相手は“元夫の親友”、所属事務所も入籍と出産を認める
NEWSポストセブン
54歳という若さで天国に旅立った中山美穂さん
【入浴中に不慮の事故】「体の一部がもぎ取られる」「誰より会いたい」急逝・中山美穂さん(享年54)がSNSに心境を吐露していた“世界中の誰より愛した人”への想い
NEWSポストセブン