ライフ

マスク着用の健康への影響 虫歯、歯周病、うつ病のリスクへの懸念も

(写真/PIXTA)

不調の原因はマスクかも?(写真/PIXTA)

 新型コロナウイルスの予防接種が進んでも、感染者数はいまだ終息の兆しを見せない。「ワクチン接種後も換気と不織布マスクの着用を徹底すべし」というのが、おおかたの専門家の見立てだ。ウイルスの蔓延に伴い、当分は“ウィズ・マスク”生活が続くと予測されるが、命を守るためであるはずのこの行動が、知らず知らずのうちに体を蝕んでいる可能性がある。みらいクリニック院長の今井一彰さんが解説する。

「マスク着用時間の長期化により、心身に健康トラブルを抱える人が増えています。“マスクシンドローム”と総称されるその弊害は多岐にわたり、大きな問題となっています」

 *
 今井さんが最も懸念するのは、マスクによって鼻と口元が覆われた結果、口呼吸が増えること。

「鼻呼吸であれば、鼻の奥の粘膜に生えた線毛によって、空気中のウイルスや細菌の侵入はシャットアウトされますが、口呼吸ではこうした有害物質が侵入しやすくなり、感染リスクも上がります。また、口の中に頻繁に空気が入って乾いた状態が続くことで、殺菌作用を持ち口腔を清潔に保つ役割を果たす唾液が蒸発し、虫歯や歯周病にもなりやすくなります」(今井さん)

 そもそも、口は飲食に特化した器官であり、口呼吸が続くのはいわば体にとっては非常事態だ。

「口呼吸は取り込める酸素の量が少ない“浅い呼吸”になりがちです。その状態が継続すれば、脳や体に酸素が行き渡らなくなり、心身は常に緊張状態を強いられる。ストレスを感じやすくなり、うつ病リスクも上がります。実際に、普段から口呼吸をしている人は抑うつ度が高いという報告もあるほどです」(今井さん)

※女性セブン2021年9月30日・10月7日号

マスクによる肌トラブルには保湿が何より重要(GettyImages)

マスクによる肌トラブルには保湿が何より重要(GettyImages)

教育現場でもマスクの影響への懸念は大きい(GettyImages)

教育現場でもマスクの影響への懸念は大きい(GettyImages)

ガムや昆布など、唾液が出やすい噛みごたえのあるものを積極的に食べるといい(GettyImages)

ガムや昆布など、唾液が出やすい噛みごたえのあるものを積極的に食べるといい(GettyImages)

関連記事

トピックス

大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
石川県の被災地で「沈金」をご体験された佳子さま(2025年4月、石川県・輪島市。撮影/JMPA)
《インナーの胸元にはフリルで”甘さ”も》佳子さま、色味を抑えたシックなパンツスーツで石川県の被災地で「沈金」をご体験 
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン
隣の新入生とお話しされる場面も(時事通信フォト)
《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情
週刊ポスト
新調した桜色のスーツをお召しになる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
雅子さま、万博開会式に桜色のスーツでご出席 硫黄島日帰り訪問直後の超過密日程でもにこやかな表情、お召し物はこの日に合わせて新調 
女性セブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
週刊ポスト