芸能

地上波が映らないテレビも誕生「テレビ局員の高給はいつまで維持できるのか」

松本

松本人志もテレビの危機を感じている?

 いよいよテレビ業界が、本格的に苦境を迎える時代に突入し始めた。

「今の20代のテレビ局員たちは焦っていますよ。10年前なら、キー局が『人気の就職先ランキング』では上位に入っていたのに、今やトップ10はおろか上位50位にも入っていないという調査結果もあるほど。“テレビ局に入って将来大丈夫?”と、周囲に心配される若手局員もいるなんて、一昔前なら信じられなかった。でも、それが現実なんです」(キー局40代局員)

 苦境の一旦はこんなところからも垣間見られる。放送倫理・番組向上機構(BPO)の「放送と青少年に関する委員会(青少年委員会)」が、8月24日の委員会で、「痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー」を審議の対象とすることを発表した。近年、視聴者たちからは、出演者に痛みを伴う行為を仕掛けて、その苦痛を笑いにするような番組への抗議が継続的に寄せられていることから、決定したという。

 いち早く反応したのは、ダウンタウン松本人志(57才)だ。9月5日放送の情報番組「ワイドナショー」(フジテレビ系)で、

「すぐに『ダウンタウンの番組は大丈夫なのか』とネットニュースが煽るわけよ。BPOとダウンタウンのVS構造を作ろうとする世の中に腹が立つのよね。年末の『笑ってはいけない』はどうなるんだっていうんやけど」

 そう切り出すと「何でバラエティーだけ言われるのかなというのはありますよ。それを言い出したらプロレスなんかアウトじゃん。ドラマも、人が死んだり食べ物を粗末にするんですけど」と不満も漏らした。

 BPOの決定が影響したかは不明だが、20日、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけないシリーズ』の今年の放送は休止となることが発表された。

 現在の“テレビ界の帝王”といえる松本ですら、危機を感じる状況なのだ。

 一方、日本テレビは、9月2日の10月期の番組編成発表で「テレビを見てくれていることが前提の視聴者から、ライフスタイルの変化の中で『テレビを見ること』は選択される世の中になってきた」と、娯楽の主軸から外れてきた現実を認めた。

 あるテレビ局関係者は「今のテレビ業界は『Z世代(10~20代)を取り戻せ』が合言葉。ネットに奪われた若者たちを視聴者にと必死ですが、ネットよりも規制が多く、制作費も削られる中で、高い魅力を維持するのが難しくなっている」とボヤく。

 NetflixやAmazonプライムは、多額の制作費で独自番組を制作。追い打ちをかけるようにソニーは、法人向けにテレビブランド「BRAVIA」のテレビチューナー非搭載の新商品を発表。まさにYouTubeなどのネット配信動画を見るためだけの、地上波放送が映らない“テレビ”が売られていく。

「NHKの受信料を回避したいという人は食いつくでしょうね。もうすぐテレビが一家に1台すら無くなる世の中が、すぐそこまで迫ってきていますよ」(前出・テレビ局関係者)

スクープを通知で受け取る(無料)

関連記事

トピックス

6月は“毎年絶好調”というデータも(時事通信フォト)
《ホームラン量産モードの大谷翔平》6月は“毎年絶好調”で「月間20本塁打」もあるか? 見えてくる「年間60本塁打」昨季を超える異次元記録
週刊ポスト
イケオジたちの魅力を山田美保子さんが語る
竹野内豊、仲村トオル、阿部寛、そしてロバート秋山竜次も…“アラフィフ・アラ還”イケオジ芸能人たちの魅力 高身長という共通点も
女性セブン
“教育虐待”を受けたと主張する戸田容疑者の家庭環境とは── (時事通信社)
「母親から数万円の振り込み断られた」東大前駅切りつけ事件・戸田佳孝容疑者(43)の犯行動機に見える「失われた世代」の困難《50万人以上の高齢者が子に仕送りの推計データも》
NEWSポストセブン
秋篠宮と眞子さん夫妻の距離感は(左・宮内庁提供、右・女性セブン)
「悠仁さまの成年式延期」は出産控えた姉・眞子さんへの配慮だった可能性「9月開催で眞子さんの“初里帰り”&秋篠宮ご夫妻と“初孫”の対面実現も」
NEWSポストセブン
性的パーティーを主催していたと見られるコムズ被告(Getty Images)
《フリーク・オフ衝撃の実態》「全身常にピカピカに」コムズ被告が女性に命じた“5分おきの全身ベビーオイル塗り直し”、性的人身売買裁判の行方は
NEWSポストセブン
大食いYouTuber・おごせ綾さん
《体重28.8kgの大食いタレント》おごせ綾(34)“健康が心配になる”特殊すぎる食生活、テレビ出演で「さすがに痩せすぎ」と話題
NEWSポストセブン
美智子さまが初ひ孫を抱くのはいつの日になるだろうか(左・JMPA。右・女性セブン)
【小室眞子さんが出産】美智子さまと上皇さまに初ひ孫を抱いてほしい…初孫として大きな愛を受けてきた眞子さんの思い
女性セブン
出産を間近に控える眞子さん
眞子さん&小室圭さんがしていた第1子誕生直前の “出産準備”「購入した新居はレンガ造りの一戸建て」「引っ越し前後にDIY用品をショッピング」
NEWSポストセブン
不倫報道の渦中にいる永野芽郁
《永野芽郁が見せた涙とファイティングポーズ》「まさか自分が報道されるなんて…」『キャスター』打ち上げではにかみながら誓った“女優継続スピーチ”
NEWSポストセブン
子育てのために一戸建てを購入した小室圭さん
【眞子さん極秘出産&築40年近い中古の一戸建て】小室圭さん、アメリカで約1億円マイホーム購入 「頭金600万円」強気の返済計画、今後の収入アップを確信しているのか
女性セブン
カジュアルな服装の小室さん夫妻(2025年5月)
《親子スリーショットで話題》小室眞子さん“ゆったりすぎるコート”で貫いた「国民感情を配慮した極秘出産」、識者は「十分配慮のうえ臨まれていたのでは」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「コメ上納」どころではない「議員特権の米びつ」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「コメ上納」どころではない「議員特権の米びつ」ほか
NEWSポストセブン