芸能

沢口靖子が「伝説の朝ドラ」時代に語っていた「トイレの神様」

川野太郎が明かす「澪つくし」の秘話(共同)

川野太郎が明かす「澪つくし」の秘話(共同)

 テレビ朝日系のドラマ『科捜研の女』は、シリーズ開始からすでに22年。日本のテレビ史上、類を見ない長寿ドラマとなっている。それだけ魅力の多いシリーズだが、なんといっても主役「榊マリコ」を演じる沢口靖子(56)の変わらぬ美貌と圧倒的な演技力が人気を支え続けてきたことに異論はないだろう。

 沢口は高校卒業後、第1回「東宝シンデレラ」でグランプリを受賞して芸能界入り。子供の頃から地元・堺では有名な美少女だったというだけに、新人の頃から注目度は抜群。すぐに映画デビュー、歌手デビューを果たして、今日まで順風満帆の女優人生を築いてきた。その一方で、俳優以外の仕事は多くなく、トークなどでもプライベートを語ることはあまりないため、その素顔には謎も残されている。『週刊ポスト』(9月27日発売号)では、科捜研の相棒役である内藤剛志はじめ関係者の証言で沢口の魅力を解き明かしているが、本誌で紹介できなかったエピソードも多い。

 沢口を一気にスターダムに押し上げたのは、デビュー2年目に大抜擢されたNHKの連続テレビ小説『澪つくし』(1984年)だった。大正末期から戦中の千葉県銚子市を舞台に、旧家の令嬢と漁師の若者の純愛を描いた“和製ロミオとジュリエット”でヒロインの「かをる」を演じた。

「沢口さんの初期の代表作ですが、当時のNHKプロデューサーが『誰からも愛される美人』として沢口さんを朝の顔に抜擢した。最高視聴率は55.3%を叩き出し、『おしん』に続く大ヒットとなりました」(コラムニストのペリー荻野氏)

 その沢口の相手役である「惣吉」を演じたのが、こちらも新人だった川野太郎。初々しい二人の演技は、バブル経済で「自由恋愛」が謳歌される時代に、時ならぬ「純愛ブーム」を巻き起こしたのである。川野が当時の沢口とのエピソードを改めて明かした。

 * * *
 本当に美しい人で、光り輝いていましたね。女優になるべくしてなった人なんだと思います。見た目も心も本当にきれいな人です。

『澪つくし』では、若い主役二人ですから、スタッフの皆さんから口を酸っぱくして「演技をするな、本気になれ」と言われたんです。毎日ほとんど撮影でご一緒しますし、だんだん気持ちも恋人同士みたいになって、どんどん惹かれていきましたね。

 朝ドラで純愛を描くのは当時としては珍しくて、キスシーンも珍しかった。海辺でかをるの結婚話を聞かされるシーンで、「妹なんて嫌!」と叫ぶかをるを惣吉がたまらず抱きしめてキスするのですが、この撮影の前には、スタッフさんから「ランチに誘って同じものを食べろよ」とアドバイスされたんですよ。「男から誘わなきゃダメだ」「同じもの食べてラブシーンに臨むんだ」なんて教えられて。恥ずかしかったですけど、やっこちゃんを誘いましたよ。同じものを食べたかどうかは忘れました(笑)。当時は彼女を「やっこちゃん」と呼んで、彼女は僕を「太郎くん」と呼んでたなあ。本当に青春でしたね。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン