時代とともに変化しているジャニーズ事務所。コラムニストで放送作家の山田美保子さんが、ジャニーズ事務所の新戦略を読み解く。
* * *
滝沢がさん現役時代から力を入れていた後輩たちのプロデュース
9月25日にスタートしたKAT-TUNの亀梨和也クン(35才)主演のドラマ『正義の天秤』(NHK)。切れ者で、元外科医の弁護士・鷹野和也を演じる亀梨クンに続いて、元ニートの弁護士・杉村徹平役にKis-My-Ft2の北山宏光クン(36才)が抜擢されたと知ったときは驚きました。
キスマイはデビュー直前までKAT-TUNのツアーに帯同させてもらっていましたし、ファンの皆さんから「治安が悪い」(!)と評されていたキスマイは、ワイルドでカッコいいKAT-TUN兄さんから多くを学ばせてもらっていた間柄です。
ドラマに関しては、王道作品に主演し続けてきた亀梨クンと、この2年ほどは、いわゆる“チャレンジ枠”でメインを張り続けてきた北山クンが「NHK」の「法廷ミステリー」でタッグを組んだのですから、化学反応が起きないハズがありません。
亀梨クンは、自身の野球通が役柄とリンクして、シリアスなストーリーの中にもクスリと笑える場面が。そして主演として「すごく頑張っている」亀梨クンを北山クンが懸命に追いかけているように見えました。
誰の目から見ても「世代交代」が行われているジャニーズにあって、近年、グループの垣根を越えたファン垂涎のコラボが多く見られます。
コラボといわれてまず思い浮かぶのは年末年始の『ジャニーズカウントダウン』(フジテレビ系)! コロナの影響で本来のカタチを目にすることが叶っていませんが、“カウコン”の目玉といえば、各グループのメンバーがシャッフルで名曲コラボすることではないでしょうか。
これは恐らく、ジャニーズファンだけの醍醐味だと思うのですが、先輩や後輩、さらには共にJr.として頑張っていた“仲よし”がステージに集結し、コラボならではのパフォーマンスを見せてくれる時間は、自分自身のさまざまな想い出と相まって、キュンキュンするひととき。
“カウコン”では、「2015-2016」の「初夢ツーショット」が秀逸でした。嵐の櫻井翔クン(39才)とSexy Zoneの菊池風磨クン(26才)の新旧・慶應ボーイ、関ジャニ∞の大倉忠義クン(36才)とキスマイの北山クンという大の仲よしコンビ、嵐の松本潤クン(38才)とA.B.C-Zの河合郁人クン(33才)による『WISH』などが忘れられません。現在の“ジャニーズ・コラボ”の礎を築いただけでなく、河合クンの大ブレークにつながったといっていいでしょう。