宮内庁は10月1日の会見で、秋篠宮家の長女である眞子さまと小室圭さんが結婚することを正式に発表。眞子さまのご意向を踏まえて、皇室を離れる際に支払われる一時金は支給しないことも明らかにされた。
一時金は約1億4000万円の予定だった。宮内庁によると、「(眞子さまは)一時金が高額だという批判を見て、受け取ると結婚後も誹謗中傷で精神的負担を感じることになると考えられた」という。
これについて皇室ジャーナリストは、「一時金を辞退してでも小室さんと結婚したいという眞子さまのお気持ちは尊重したい」とした上で、このことが今後の皇室にもたらす影響に懸念を示す。
「これまで一時金が支払われなかった例は一度もありません。そもそも一時金については、まるで皇族と結婚する際に配偶者がもらえる“ボーナス”のようなものとの誤解が生まれましたが、実際には元皇族としての品位を保つために用意された制度。小室さんの問題とは切り離して考えられるべきものです。
宮内庁もそのことは理解していながら、眞子さまの強いご意向で辞退を受け入れた。しかし、こうした前例を作ってしまえば、今後、少しでも女性皇族の結婚に批判が起きた場合、一時金を辞退すべきという議論が生まれてしまうことになります」
なかでも、眞子さまの妹である佳子さまが難しい立場に置かれることになるという。
「眞子さまのご結婚をめぐっては秋篠宮家の対応にも少なからず国民から批判の声がありました。このままだと、将来佳子さまがご結婚される際、『眞子さまは辞退したのに佳子さまは受け取るのか』という意見が出てくる可能性がある。本来はそうした声に惑わされる必要はないのですが、今回眞子さまが辞退されたことで、佳子さまが一時金を受け取りにくくなってしまったことは確かです。
佳子さまは眞子さまを常に気遣い、2019年3月にICU(国際基督教大学)を卒業された際の会見では『姉の一個人としての希望がかなう形になってほしいと思っています』と結婚を後押しするメッセージを出しました。そんな姉思いの佳子さまですから、ご自身が将来結婚する際に、眞子さまと同じような判断をなさることもあり得るでしょう。そうなれば、いよいよ女性皇族が結婚で一時金を受け取るハードルが上がってしまう。そうした懸念があります」(同前)
異例の形となった結婚は、皇室に新たな難題を生んだ。