深夜ドラマ『東京放置食堂』(テレビ東京ほか)が話題を呼んでいる。主人公を演じるのは、連続ドラマ初主演となる女優・片桐はいり(58)だ。名バイプレイヤーとして長年、ドラマや映画などの世界を支えてきた彼女が、主演女優として放つ魅力とはなにか。同ドラマの番組プロデューサーに訊いた。
『東京放置食堂』は、首都圏から約120キロ南に離れた太平洋上に浮かぶ“東京アイランド”こと大島を舞台とした人情味あふれる物語。片桐はいり演じる東京生まれ・東京育ちの主人公、真野日出子が、裁判官を退官して大島へと渡り、現地の住民と交流する様子が描かれる。独特の人間模様だけでなく、大島ならではのグルメも見どころのひとつだ。
片桐はいりといえば、1980年代に俳優としてのキャリアをスタートさせて以降、これまで多数のテレビドラマや映画、舞台などで活躍してきた。個性あふれる存在感を放ち、様々な作品を彩ってきたが、主演となると数は少なく、どちらかというとバイプレイヤーとして世間には知られているのではないか。そんな彼女が、このたび連続ドラマで初の主演を務めることとなったのである。
9月15日深夜から放送が開始されると、じわりじわりと注目を集めていった。特にネット上では、「凄く良いストーリー!」「このドラマ面白い」「大島行きたくなった」といった声のほか、「片桐はいりさんの演技にしびれる」「片桐はいり無双」「片桐はいりさんが絵になる」と主役を絶賛する視聴者も相次いでいる。
連続ドラマ初主演とはいえ、ベテラン俳優としてその実力は遺憾なく発揮しているようだ。『東京放置食堂』の番組プロデューサーも「雰囲気も所作も全てが本物」と称賛する。
「片桐はいりさんには圧倒的な存在感があります。そして、流されない信念に裏打ちされた凛とした格好良さもあるので、余裕があって優しい。要するに雰囲気も所作も全てが本物なんです。それは撮影現場だけでなく、テレビの画面からも伝わってくると思います」