「私服がイメージと違う」というのは“芸能人あるある”かもしれないが、女優・黒木華(31)のこのコーディネートはどうだろうか? 9月下旬、朗読劇『湯布院奇行』のステージを終えた黒木は、眼鏡をかけたリラックススタイルだった。Tシャツは「バナナマン(bananaman)」のロゴ入りで足元はスニーカー。
バッグこそ「ルイ・ヴィトン」の20万円を超えるものだが、こちらも猫のイラストがプリントされた特別なデザインで、おまけに古びたウサギのマスコットをぶら下げている。黒木といえばガーリーで清楚な役が多いイメージだが、ファッションはやや個性的。この「セレブ系オリーブ少女」とでも言うべき独特なコーディネートの中でも、ひときわ目立つのが、バナナマンのTシャツではないだろうか。
黒木はお笑いコンビ・バナナマンのファンで、日村勇紀(49)とはプライベートで親交もある。そういった部分も知っていると、「バナナマン」Tシャツがなおさら微笑ましい。
いい意味で、黒木は「変な子」だ。お笑い好きな女優自体は珍しくないが、大阪出身の黒木は12歳のときに『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)に自ら出演を依頼したという“ガチ”ぶりだ。バナナマンや千鳥に加えて、金属バット、シソンヌ、テンダラーといった芸人がお気に入りで、なかなか通なセンスの持ち主のようだ。
そのような内面の濃さが、単なる「しっとりとした和風美人」に終わらず、王道ヒロインから悪女、不倫妻まで幅広い役柄を演じられる秘訣かもしれない。主演映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』(2016年)が公開されたときは、岩井俊二監督から「昭和の最先端を走る女優」と称賛された。そこでただ喜ぶのではなく、「昭和の最先端は平成では?」と監督にすかさずツッコミを入れたところも大器を感じさせる。