秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さんの結婚が、日本中から注目を集めている。生まれて初めて家族と離れ、米ニューヨークの小室さんの元へ身ひとつで嫁いでいく――。皇籍離脱に伴う1億4000万円の一時金は辞退する方針で、周囲の猛反対にめげずにすべてを投げ捨て、純愛を貫く姿は「駆け落ち婚」とも言われている。
男女関係を幅広く取材するノンフィクションライターの亀山早苗さんは、駆け落ち後、反対していた親と和解できれば、夫婦関係にもいい影響があると話す。
「そもそも、親への反発心だけで駆け落ちをすると、駆け落ちそのものが目的になってしまい、冷静さを失いやすいし、いざ新婚生活が始まると燃え尽き症候群のようになりやすい。反対に、長く添い遂げて親との関係も修復できる夫婦は、親に定期的に孫の写真や手紙を送っていたパターンが多い」
亀山さんによれば「許してもらう」「認めてもらおう」と親にすり寄るのではなく、淡々と現状を伝えておくと、あとは時間が解決してくれることがあるという。
「実際、親に許してもらえず駆け落ちした後、子供の成長だけは知らせていたら、2人目が生まれたタイミングで突然『会いに来なさい』と親から連絡が来た夫婦もいました。その後は何事もなかったように親と交流しているそうです。家を出ても接点を完全になくすのではなく、夫婦に起きた出来事だけでも伝えておくことは、その後の“雪解け”のために大切です」(亀山さん)
この夫婦のように、孫が生まれたことが和解を生むケースもある。
「私が生まれたことで、“門戸”が開きました」
駆け落ちした両親のもとに生まれた立場からそう語るのは、歌手で女優のあべ静江(69才)だ。あべの母親は先祖に政治家や新聞創業者を持つ名家出身だったため、ミュージシャンの父との結婚を反対され、家を飛び出して駆け落ちした。しかし孫であるあべの誕生によって親子の確執がなくなり、両親と母方の祖父母が交流するようになったという。
「特に結婚を大反対していたはずの祖父にはかわいがってもらったし、私も大好きでした。祖父は早稲田大学に通った“バンカラ”で、大学時代には三重県から東京まで海を泳いで渡ったほど。私も大きな影響を受けました。例えば何か相談したときに、『右と左、どっちに行ったらいいかな?』と聞いても答えてくれず、『右に進みたいけど、どう思うか』と自分の方向性を決めてから相談して初めて話を聞いてくれるような人。自分の頭で考える大切さを教えてもらいました」(あべ)