V6の最後の日が迫っている。メンバーが誰一人欠けることなく26年間駆け抜けてきた彼らだが、決して順風満帆だったわけではない。なかでも、悩み、耐え抜いて成長してきたのが岡田准一(40才)だった。初めて総括される岡田とV6メンバーの物語──。
「最後、大事に歌いたいと思います」。10月15日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)は、11月1日をもって解散するV6にとって同番組への最後の出演回となった。スペシャルメドレーを歌い上げるステージの直前、岡田准一は噛みしめるようにコメントした。
デビューから26年を振り返ると、メンバーのなかでもっとも悩み、努力を重ね、成長したのは岡田だったかもしれない。
V6のデビューは1995年9月。「バレーボールワールドカップ」のイメージキャラクターとして結成されたのが、きっかけだった。
メンバー構成が特徴的で、リーダーの坂本昌行(50才)、長野博(49才)、井ノ原快彦(45才)の年長者3人からなる「20th Century(トニセン)」と、森田剛(42才)、三宅健(42才)、岡田の年少者3人組「Coming Century(カミセン)」の2つのユニットで構成される。
岡田は最年少で、デビュー当時は14才。ジャニーズ入りのきっかけは、バラエティー番組『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ系)だった。1995年3月に同番組内の企画『ジャニーズ予備校』でオーディションに合格し、ジャニーズ事務所に入所。夏には地元の大阪から上京して、ジャニーズJr.で活動を開始する。そこからわずか3か月でV6のメンバーに選ばれ、ジャニーズ史上最短でのデビューとなった。
「最年少の岡田さんは、いまも昔もグループ内ではイジられ役です。当時、共同生活を送っていた合宿所で岡田さんが寝ていると、森田さんと三宅さんから睡眠を邪魔されたり、勢いあまってキスマークをつけられたりと、微笑ましいイタズラをしょっちゅうされていたそうですよ(笑い)」(芸能関係者)
日常生活ではすぐに打ち解けたものの、ステージ上ではそうはいかなかった。
「森田さんと三宅さんは、ジャニーズJr.時代から圧倒的な人気を誇っていました。『剛健コンビ』という名前がついていて、Jr.で初めてコンサートを開催したほどです。
森田さんのダンスは群を抜いていました。後輩の憧れの的でもあって、森田さんのダンスを真似しようとするJr.も少なくありませんでした」(前出・芸能関係者)
下積みのJr.時代に技術を磨いた森田と、Jr.時代が極端に短い岡田に実力差が生じるのは当然のことだった。岡田は同じグループの森田の背中を、必死に追いかけることになる。