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「UFO目撃」は自然現象で説明できるか?タイムマシン説は「設定甘い」

ノルウェー・ヘスダーレン地方で撮影された怪光(写真=Mary Evans Picture Library/AFLO)

ノルウェー・ヘスダーレン地方で撮影された怪光(写真=Mary Evans Picture Library/AFLO)

 2021年6月、米政府は2004年以降に米軍などから寄せられた「UFO目撃情報」の調査結果を公表した。UFO(未確認飛行物体)をUAP(未確認空中現象)と再定義し、調査対象144件の大半が「説明不能」であることを認めたのだ。では、UFOとはいったい何なのか?

 地球上で起こるあらゆる超常現象は「自然現象」で説明可能──とする科学者は多い。近著に『宇宙人革命』(青林堂)がある科学問題研究家、竹本良氏が解説する。

「たとえば、極寒の地で太陽の横に“もう一つの太陽”が現われる現象は『幻日』と呼ばれ、科学的にほぼ解明されている。大気中の氷晶が光を屈折させて生じる大気光学現象です。九州の有明海などで見られる『不知火(しらぬい)』も、気温の逆転層に当たった光の乱反射という結論が出ています。

 科学者以外でそうした知識を持つ人は多くないから、『不思議! UFOに違いない!』と思い込んでしまうことがあるのです」

 ノルウェーのヘスダーレン地方も、古くから謎の発光体が現われることで知られ、多くのUFO研究家や科学者の好奇心を掻き立ててきた。

「科学者チームが、発光体にレーザー光線を照射すると、まるで呼応するかのように発光体が点滅しはじめた。科学者たちは腰を抜かすほど驚いたそうですが、実験・研究を進めていくと発光体の特性が“プラズマ”のそれに似ていることが判明したのです」(竹本氏)

 それでも「UFOの正体」については、依然として様々な説がある。たとえば、「宇宙人の乗り物」説や、米国の「秘密兵器」説など。そうした中で、大胆かつユニークな発想で人気があるのが「タイムマシン」説だ。

 UFOの搭乗員がわれわれの前に姿を見せず、いっさい干渉をしないのは、彼らがタイムマシンでやって来た未来人だから。些細なことでも過去に干渉すれば未来は激変し、場合によっては自分の存在も「無かった」ことになってしまう──というもの。

 戦時中や、大災害の発生、疫病が流行した時期にUFO目撃情報が急増するのは「未来人が過去を学ぶため視察に来ているから」ということらしい。実際、第二次世界大戦中や2011年の東日本大震災でも、UFOの目撃情報が相次いだ。

 震災発生後、福島第一原発に向けられた定点観測カメラが夜空に舞うUFOを捉え、その映像は海外メディアでも大きく報じられた。

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