国内

がんステージIVのママが娘に遺した日記 宝物だった「家族3人の愛しき日々」

あああああ

24才でこの世を去ってしまった和(のどか)さんが娘さんのために遺した記録

 21才でステージIVの大腸がん宣告。22才で結婚。23才で出産。闘病を続けながら、娘を全力で愛した──この9月に24才でこの世を去ってしまった彼女は、未来の娘のために、日記を綴り続けていた。

 9月8日14時11分、本誌・女性セブンが密着を続けてきた遠藤和(のどか)さんが、ステージIVの大腸がんとの闘病の末に、息を引き取った。24才だった。
 
 和さんは生まれ育った青森での葬儀を望んでいたという。夫の将一さんの話。

「地元の知り合いだけでなく、インスタグラムや『女性セブン』などを通じて和のことを知ってくださった、たくさんのかたがたに弔文をいただきました。和も喜んでいたと思います。

 これまでにいただいたお手紙は、全部持っていきたいと和が話していたので、大好きなひまわりと一緒に、すべて棺に入れました。ぼくたちが前に進めたのは、皆さんの応援があったからです。本当にありがとうございます」

 和さんは、1997年青森県生まれ。2018年9月、21才のときに大腸がんが発覚した。和さんはそのときのことを日記にこう書き記している。

〈2018年9月5日(水)
 16時頃におと(父)とまま(母)だけ呼ばれて、先生と話をした。なんかあったんだろうな。とは予想してたけど、ガンだったとは。まま号泣。おとも困ってる感じ。
 まだ21才なんだけどなあ。今日は何してても涙出るわ。受け止めきれない。〉

 同年10月、「ステージIIの大腸がん」と診断された。和さんはそのときに、抗がん剤治療は生殖機能に悪影響を与え、不妊になる可能性があるという説明を受けた。

 妊娠を諦めたくなかった和さんは、「和の体が大事だから、治療に専念してほしい」と言う将一さんと何度も話し合い、「チャンスは1回だけ」という約束で、抗がん剤治療の開始を遅らせて卵子凍結をすることを決断する。

〈2018年10月5日(金)
 私は卵だけ取るの後悔しない。それでもし再発して死ぬ事になっても死ぬ直前まで卵取ったことは絶対に後悔しないと思う。もちろん成功率は低いから、ダメかもしれないけど、やれる事は全部やったって思えるのかそうじゃないのかは全然ちがうと思う。
 遠藤さんはそれでも早く治療してほしいみたいだけど、それだけ私のこと大切に思ってくれてるのは本当に嬉しいし、ありがたい。大好きだよ。〉

和と娘のどちらかが助からないかもしれない

 2018年11月、手術の結果、和さんのがんは「ステージIV」であることが発覚した。

 末期がんの宣告を受けても、和さんと将一さんは、前を向いていた。ふたりは2019年12月に結婚。その結婚式の様子が、翌2020年2月に『1億人の大質問!? 笑ってコラえて!』(日本テレビ系)で放送され大きな話題となった。

「『和さんの日記をまとめて本にしないか』という提案を受けたのは、この頃でした。実は去年1月に和の妊娠がわかり、そのときは出産に集中したかったので、一旦、話を保留にしました」(将一さん・以下同)

 ステージIVのがんを抱えながらの妊娠生活、そして出産は、一筋縄ではいかなかった。

関連記事

トピックス

10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン