ビジネス

サンリオ不動の人気キャラ 「ハローキティ」 快進撃はデザインチェンジから

70年代

1970年代に投下されたアルミ製弁当箱(左)やプラスチックプレート(右)などのグッズ

 日本だけでなく世界でも広く愛されているサンリオのキャラクター。女性セブンでは、読者3078人に「いちばん好きなサンリオキャラクター」についてのアンケートを実施(『女性セブン倶楽部』の会員、全国の20~80代の男女3078人が回答、実施期間は2021年10月2~5日)した。その結果、読者が選ぶサンリオの“推しキャラ”ランキングは、1位はハローキティ(以下・キティ)、2位はマイメロディ、3位はリトルツインスターズ(キキ&ララ)、4位はシナモロール、5位はポムポムプリンとなった。

 堂々の1位となったキティの誕生は1974年。当初は名前もなかったが、『プチパース』という小さな小銭入れで人気に。その後、1975年に誕生したリトルツインスターズの人気に押され気味になったが、1980年からデザイナーを山口裕子さんが務めることになり、大スターになった。

「当時のキティは輪郭線が太く、色使いも原色の赤・青・黄など、ビビッドなものでした。そこで、サンリオの店に来てくれる女のコたちの意見を聞き、輪郭線をなくしてピンクなどのパステルカラーを採用。全体の印象をソフトにデザインチェンジしたんです」(山口さん)

 快進撃はそこから始まった。各時代のトレンドを取り入れ、モノトーンのキティや、コギャルで話題になった花のコサージュをつけたキティなどを発表。流行をデザインに取り入れ、常に女のコの憧れであり続けた。

 そしていまや日本のみならず、世界130の国と地域で愛されるキャラクターとなり、公式ユーチューブも人気だ。キティは時代の期待に応え、最先端を走り続けているのだ。

1970年代から1990年代のキティグッズ

 サンリオのグッズといえば、文房具や日用雑貨、家電、ファッションアイテムまで多種多様。そこで、1970年代、1980年代、1990年代のキティグッズを紹介する。

【1970年代】
 当時1000円程度で販売されていたアルミ弁当箱は、学校のストーブで温め直して食べた経験があるのでは? プラスチックプレートは1982年以降のデザイン。ともに各時代の食卓を彩った代表グッズ!

「最初に好きになったキャラクターがキティちゃん。ロンドン郊外在住という設定のせいか、グッズにはよく英語が書かれていて、「なんて書いてあるんだろう、かっこいいな」と思っていました」(56才・会社員)

「友達と、キティちゃんのお弁当箱をお揃いで買って、友情を確かめ合いました。当時の自分たちには値段が高くて、毎月少しずつ貯金していました」(55才・主婦)

【1980年代】

1980年代

1980年代。カメラなども展開

 電子機器のアイテムが大ヒット。1980年販売のデジタルウオッチは売り切れ店が続出した。

「ハローキティ形の蓋がついたデジタル腕時計は、バンドが紺と水色の2種類あり、姉とそれぞれ持っていました。友達にうらやましがられましたね~」(45才・会社員)

「家族や友達からの誕生日プレゼントはいつもキティちゃんでした。赤いキティちゃんのカメラ(当時約2万円)を親に買ってもらったときの喜びが人生でもっとも大きく、これはいまも更新されていません」(49才・主婦)

【1990年代】

1990年代

1990年代。パールピンクのキルティングが鮮やか

 パールピンクのキルティングが特徴的なポーチやバッグ、お財布などがある「ピンクキルトデザイン」シリーズは、憧れブランドのバッグから着想したという。発売されるとなると、店の前で並んで待つ“徹夜組”も出るほどの争奪戦に。耳のリボンが花になり大人っぽい印象に。

「私たちの時代のキティちゃんといえば、断然『シャイニーピンク』シリーズ。私はお小遣いで財布を買いました。財布代が高くて、肝心の中身がほとんど入っていませんでしたが、大人になった気分になり幸せでした」(36才・会社員)

「高校時代、友達と始発でサンリオのショップ『ギフトゲート』に行き、ピンクのトートバッグをゲットしました! そのためにバイト代を貯めたことを覚えています」(42才・会社員)

取材・文/前川亜紀 撮影/楠聖子

※女性セブン2021年11月11日・18日号

電卓なども

電卓などもファンの心をつかんだ

関連キーワード

関連記事

トピックス

長女が誕生した大谷と真美子さん(アフロ)
《大谷翔平に長女が誕生》真美子さん「出産目前」に1人で訪れた場所 「ゆったり服」で大谷の白ポルシェに乗って
NEWSポストセブン
3月末でNHKを退社し、フリーとなった中川安奈アナ(インスタグラムより)
《“元カレ写真並べる”が注目》元NHK中川安奈アナ、“送別会なし”に「NHK冷たい」の声も それでもNHKの判断が「賢明」と言えるテレビ業界のリスク事情
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
第一子誕生の大谷翔平、広告出演オファー殺到でスポンサー収入200億円突破も ベビー関連・ファミリー関連企業から熱視線、争奪戦早くも開始か 
NEWSポストセブン
九谷焼の窯元「錦山窯」を訪ねられた佳子さま(2025年4月、石川県・小松市。撮影/JMPA)
佳子さまが被災地訪問で見せられた“紀子さま風スーツ”の着こなし 「襟なし×スカート」の淡色セットアップ 
NEWSポストセブン
第一子出産に向け準備を進める真美子さん
【ベビー誕生の大谷翔平・真美子さんに大きな試練】出産後のドジャースは遠征だらけ「真美子さんが孤独を感じ、すれ違いになる懸念」指摘する声
女性セブン
金メダル級の演技(C)NHK連続テレビ小説「あんぱん」NHK総合 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
朝ドラ『あんぱん』で“韋駄天おのぶ”を演じる今田美桜の俊足秘話 「元陸上部で中学校の運動会ではリレーの選手に」、ヒロイン選考オーディションでは「走りのテスト」も
週刊ポスト
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン
(撮影/田中麻以)
【高市早苗氏独占インタビュー】今だから明かせる自民党総裁選挙の裏側「ある派閥では決選投票で『男に入れろ』という指令が出ていたと聞いた」
週刊ポスト
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《ベイビーが誕生した大谷翔平・真美子さんの“癒しの場所”が…》ハワイの25億円リゾート別荘が早くも“観光地化”する危機
NEWSポストセブン
公然わいせつで摘発された大阪のストリップ「東洋ショー劇場」が営業再開(右・Instagramより)
《大阪万博・浄化作戦の裏で…》摘発されたストリップ「天満東洋ショー劇場」が“はいてないように見えるパンツ”で対策 地元は「ストリップは芸術。『劇場を守る会』結成」
NEWSポストセブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン