いつでも人間関係は悩みのタネ。特に女性同士の場合は、ややこしいことも多いという。時には見栄や嫉妬から女性の友情が壊れることもある。リアルエピソードを紹介しよう。
【リアルケース】友達を結婚式参列の数合わせに利用する女
中高大一貫教育の女子校に通っていた私たち5人グループ(37才)。学生時代は仲がよかったのですが、就職後は会うことも減り、唯一、結婚式だけはお互いに招待して、祝福し合っていたんです。
そんなグループの中で、最後まで独身だったI子がついに結婚するということで、招待状が届きました。でも、封を開けてびっくり。彼女の結婚式が、なんと1週間後に迫っているではありませんか。同じグループの友人たちにも同じタイミングで招待状が届いたらしく、
「こんなに急じゃあ困るけど、I子の式に私たちが出ないわけにはいかないでしょ」
と私たちはみな、出席で返信。それに式場は、超有名かつ高級なTホテル。さぞかし盛大な式だろうと楽しみだったんです。
ところが式の3日前に、I子から結婚式中止のメールが。
「母が急逝したため、結婚式を急きょ中止することにしました」
とのこと。それは大変! だったら今度は、お葬式の連絡が来るのかなと思って待っていたのですが、梨のつぶて。
連絡がないまま、新年を迎え、I子から年賀状が送られてきました。喪中のはずなのにと訝しがりながら見ると、「私たち結婚しました」という文字と共に、豪華なウエディングドレスを着たI子が、笑顔で新郎やご両親らと写真に写っているではありませんか。お母さまも元気そう。
訳がわからず同じグループの友達に連絡したところ、「ああ、あれね」と事情を知っている様子。どうやらI子は、私たちより結婚が遅かったことにコンプレックスを抱いていて、一流ホテルでの盛大な結婚式に執念を燃やしていたのだとか。でも、大ホールを埋める自信がなかったから、予定より多くの人に声をかけたんだそう。
「それがさぁ、思ったより人数が集まったから、どうでもいい人たちは切ったみたいなのよ。私たち、友達だと思っていたけど、違ったみたい。どうでもいい人だったのね」
と失笑する友達。そういえば学生時代も、「私まったく勉強していない」とか言いつつ、学年トップクラスの成績をとるような、人を出し抜くタイプの子だったと、思い出しました。
取材・文/上村久留美 イラスト/白ふくろう舎
※女性セブン2021年11月11日・18日号