今年7月、東京都議選の期間中に無免許運転で当て逃げ事故を起こしながらも公表しないまま再選した木下富美子都議(55)が、11月9日、再選後初めて登庁し、約4か月ぶりに公の場に姿を現した。
木下都議は、「深く深く反省しております。今後二度とこのようなことを繰り返すことがないよう免許の再取得はせず、車等の運転はいたしません。事故時の車もすでに処分しております」と謝罪し、報道陣に向かって深く頭を下げた。辞職勧告決議を受けたことを「大変重く受け止めている」としつつも、「失われた信頼を回復することは大変厳しい道程であることを覚悟しております。ひとつひとつ、これからの議員活動の中で答えを導き出させていただければ」と議員辞職はしない方針を示した。
「よく寝られない日々が続いたり、食べ物を口に通らない日があったり、イライラや不安に苛まれた」と心身の不調も告白した木下都議。長期欠席中の議員報酬は「受け取るべきでない」と自身の考えを述べた。しかし、報酬の返納は公職選挙法で禁止されているため、NPO法人などの団体に寄付したことを報告した。
木下都議は同日に公式サイトも更新し、〈新たな任期において月々振り込まれている報酬月額約64万円、欠席していた3ヶ月分の約192万円をNPO法人などの団体に寄付させて頂きました。公職選挙法に触れないよう、寄付先の選定には東京都選挙管理委員会にご相談させて頂いております〉とあらためて伝えている。
また、〈政務活動費は現在ひと月あたり50万円が会派に一旦支給される形になっていますが、政務活動にかかった費用として正式に請求しない限り、都に返納することになります。こちらも欠席しておりました3ヶ月間分にあたる、150万円の請求はいたしません〉とも明言した。