藤井聡太三冠は愛知県が生んだ棋界のスターだが、そのブームに名古屋市長の河村たかしが“便乗”したのが3年前のこと。藤井三冠が当時、史上最年少での七段昇段を果たし、「名古屋に将棋会館があってもええがな」と発言したのだ。
河村市長は『週刊ポスト』に〈東京や関西に行くより、近いほうがええがや〉〈名古屋城が見える場所に造れるとええね〉(2018年6月15日号)と語っていたが、現在までその構想が実現していない。どうやら資金面での目処は立っていなかった様子。まさに“見栄っ張り”の名古屋を象徴する出来事だった。
ちなみに藤井三冠は「瀬戸市」出身。名古屋市民は愛知県内の他地域出身者に厳しいことでも知られるが、藤井三冠だけは“例外”というわけか。
※週刊ポスト2021年11月19・26日号