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魚介類を週8回食べる人 1回の人に比べて心筋梗塞の発症頻度は56%低い

(写真/GettyImages)

スーパーの生鮮食品コーナーでも“旬”と“産地”をキーワードに魚介類を選びたい(写真/GettyImages)

 2.2倍──これはヤフージャパンが10月に発表した「お取り寄せ鍋」取扱高の昨年比だ。コロナ禍が落ち着きつつあるいま、親しい人たちと温かい鍋を囲みたいと考える人は少なくないのだろう。鍋には海の幸がよく合うが、なかでも「海のミルク」と称されるほど栄養が豊富なかきは、特に「女性こそ食べるべき」だという。美容皮膚科医の柴亜伊子さんはいう。

「かきにはたんぱく質はもちろん、鉄、銅、マンガンなどのミネラル、ビタミンB1、B2、肝臓の機能を高めるグリコーゲンやタウリンも豊富です。なかでも特筆すべきは亜鉛の含有量で、その量は牛肉の約3倍、豚レバーの2倍です。亜鉛は健康な肌やツヤツヤの髪を作るのに欠かせない栄養素。かきを5個食べるだけで女性の1日の必要量を摂取できます」(柴さん)

 秋冬は風邪やインフルエンザなど体調を崩しやすい時期でもあるが、旬の白身魚は食欲のないときも強い味方になる。管理栄養士の白鳥早奈英さんが言う。

「たらはたんぱく質が豊富である半面、脂肪は少なく消化にいい。病人食や離乳食にも最適です。えびいもとたらを炊き合わせた京料理が有名ですが、野菜や豆腐などあらゆる食材と相性がいいのもポイントです」

 専門家たちへの取材で明らかになったのは、旬であることの重要性に加えて、その魚がどこで捕れたものであるかを知る必要性だ。管理栄養士の清水加奈子さんが解説する。

「魚の油は酸化しやすく、輸送距離が長ければ長いほど冷凍している時間が増え、栄養価は失われていきます。つまり鮮度のいい国産の、そしてできれば地元の魚を食べるのが、栄養面でも味の面でもいちばん。私はいつも、“おいしいものは漁師、農家の食卓にあり”と考え、地域の特産品に注目しています」

 イシハラクリニック副院長の石原新菜さんも声を揃える。

「人間の体と人間が暮らす土地は一体で、切っても切れない関係にある。仏教用語でもそれを意味する『身土不二』という言葉があり、現在では食の思想として“その土地のものを食べ、生活するのがいい”という意味で使われています。魚介類なら、自分が住んでいる土地の近海で捕れる魚や海藻類を積極的に食べるべき」(石原さん)

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