“いきりたつこと”は「生きるための活力」を取り戻すこと。国内に流通する「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」の他、ジェネリック医薬品(後発医薬品)が世界中で次々と登場し、多くの男性が歓喜に打ち震えているが、数多のED治療薬が登場するなか、服用前に知っておきたいのが、効果を高める「飲み方」だ。ED治療を行なうプライベートケアクリニック東京・東京院の小堀善友院長が指摘する。
「重要なのが『タイミング』と『食べ合わせ』です。バイアグラは食後に服用すると薬の吸収が遅くなるので、食前に服用すべき。またレビトラも、脂身の多い肉や揚げ物を食べてから服用すると薬の効果が低下しやすいことが分かっています」
気をつけたいのは、アーモンドやピーナッツといったナッツ類だ。
「老化を防ぐ抗酸化作用が高いことで知られますが、植物性油が多く、食後にバイアグラやレビトラを服用すると効果が低下しやすい」(小堀医師)
アルコールについてはどうか。
「ED治療薬とアルコールの相互作用は現状確認されていません。ただし、過度な飲酒は性的興奮をつかさどる大脳中枢の働きが抑制されるので、ED治療薬を飲んでも勃起することが困難になりかねません」(同前)
持病や他剤との飲み合わせにも注意が必要だ。ED治療薬の処方を行なう新宿ウエストクリニックの室田英明院長が解説する
「ED治療薬は安全性が高い薬ですが、ニトログリセリンを服用している方、網膜色素変性症の方などは使用禁忌です。顔のほてり、目の充血、頭痛などの副作用が一時的に生じることもあります」
こうした薬の特徴やリスクを把握した上で適切な服用を心がければ、満足な生活が待っている。室田医師もこうアドバイスする。
「治療薬の種類や量を調整することで、いくつになっても活発な性生活が期待できます。EDの原因は心理面も大きく、薬を服用して『これで俺も大丈夫だ』と自信を取り戻した結果、最終的には薬なしで勃起力が回復したケースもある。悩む前に、まずクリニックで自分に合った治療薬を見つけてほしい」
進化を続けるED治療薬を賢く利用すれば、「生涯現役」は夢じゃない。
※週刊ポスト2021年11月19・26日号