ZOZO創業者である実業家の前澤友作氏(46)が12月8日、ついに宇宙へと旅立った。ISS(国際宇宙ステーション)に滞在するのは日本の民間人では初めてで、「着いたよ、宇宙だよ、着いちゃったよ。本当にあったよ宇宙が、ステーションがあったよ」と中継で喜びを伝えた。
しかし、この“偉業”を冷ややかに捉える見方もある。12月9日に放送された『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で、コメンテーターの玉川徹氏(58)は「自分が興味ないってこともあって申し訳ないんだけど、金持ちの道楽見せられてもなって感じですけどね。正直言うと」と率直に感想を述べた。
また、「スポーツ報知」は、日本人初の宇宙飛行士であるジャーナリストの秋山豊寛氏(79)にコメントを取っている。秋山氏は「格差社会の象徴ですね」「『宇宙観光ができるのは金持ちの証明』で終わっては、寂しいものになってしまう」とチクリと刺しつつ、「地球に帰還した後に、今回の経験を何かに生かしてほしい」と帰還後の前澤氏の活動に期待を寄せた。
前澤氏の宇宙旅行は、単なる「金持ちの道楽」に過ぎないのか。それとも自己満足を超えて、何か異議のあることなのか。著名人も交えて議論が白熱し、「金持ちの道楽」がTwitterでトレンド入りするほどの盛り上がりを見せた。
歯に衣着せぬトークで人気を集めるタレントのフィフィ(45)は、宇宙へ出発する前澤氏の映像に素直に心を動かされたという。
「これまで前澤さんにシンパシーを感じたことはなかったけど、あの笑顔には感動したね。大金を払えばできる宇宙旅行だとしても、命がけであることに変わりはないでしょ? 前澤さんは子どもの頃から宇宙旅行を夢見て、それを叶えた。満面の笑みに『ここで死んでも本望』という強い覚悟を感じたよ」(フィフィ、以下同)
前澤氏といえば、SNSを通して現金を配る「お金配り」企画が有名だ。前澤氏は「富の再分配」だと説明しているが、フィフィは「人助けだとしても幼稚すぎるやり方ではないか?」と疑問を感じていたという。しかし、そのモヤモヤは、今回の宇宙旅行ときれいに繋がった。
「私は成功した経営者の方をたくさん見てきたから、『成功している』というだけで感動はしない。ただ前澤さんっていうのは、童心の人なんだとは前々から思っていた。子どもの純粋無垢な心を持ったまま、あれだけ大きな夢を叶える。これは一番羨ましい生き方だよ!」
そのうえでフィフィは、「今回の話の本質は、『宇宙に行く/行かない』じゃない」と指摘する。
「批判している人たちは、『金持ちが宇宙に行った』っていう表面的なところに執着している。そこじゃないんだよね。本当に大事なのは、『前澤さんは子どもの頃の夢を叶えた。純粋無垢に頑張れば、大きな夢でも叶う』ってこと。宇宙に行く行かないの話で批判するのは見方が浅い。とにかく不満があるなら、NASAに『宇宙に行って意味があるんですか?』と問い合わせてみればいい。
前澤さんは、宇宙から戻ってきた後も何も伝えなくていいです。そもそも彼は政治家でも何でもないし、『世の中を良くしてほしい』なんて使命を勝手に背負わせるべき存在ではない。でも彼が自己満足で宇宙に行ったことが、結果的に人々を感動させている。それで十分じゃない?」
前澤氏をただの派手好きな金持ちと捉えるか、「子どもの頃の夢を叶えた人間」と捉えるか。その点で、宇宙旅行への見方は変わりそうだ。