政府は12月6日、安定的な皇位継承策などを検討する有識者会議を開き、皇族数の確保策を盛り込んだ最終報告の骨子を示した。女性皇族が結婚後も皇室に残る案と、旧宮家の男系男子を養子縁組で皇籍に復帰させる案が有力案として提示されている。
この報告書には、秋篠宮家の長女・眞子さんと小室圭さんの結婚が影響を与えたのではないかと、皇室ジャーナリストは言う。
「これまで皇族数の減少を防ぐ策としては女性宮家が有力視されていましたが、小室さんの金銭トラブルが報じられて以降、女性宮家をつくることで配偶者が皇族になることにはリスクがあるとの指摘が上がりました。今回の案はそうした懸念に対処するため、結婚しても女性皇族のみが皇族の地位に留まり、配偶者は民間人のままという案が提示されたと言われています」
だが、この案には別の大きな懸念がある。眞子さんの妹である佳子さまをめぐる問題だ。
「もしこの報告書をもとに国会で議論が進めば、早期にこの案が実現する可能性もあります。が、その場合、佳子さまはどうするのかという問題が必ず浮上します。長女の眞子さんが結婚して皇籍離脱した以上、妹の佳子さまだけ結婚後も皇族にとどまるのは不自然です。また、佳子さまは眞子さんの結婚を応援する一方、結婚に批判が上がったことに深く傷ついたと聞いています。今の佳子さまが、結婚後も皇族として留まるという案を素直に受け入れられるかどうかは不安が残ります。
もし佳子さまが皇族として留まることをお望みではないとすると、この案を実現するのは佳子さまのご結婚後ということになります。しかし、この問題は、すでに成人された愛子さまにとっても喫緊の課題です。実現する時期をめぐって、非常に複雑な問題を抱えています」(同前)
となると、旧宮家の男系男子を皇籍復帰させるほうが現実的なのか。
「旧宮家出身とはいえ、今は民間人である方が皇族になることを国民がどう受け入れるのか。歓迎されればいいですが、一度批判の目が向き出すと、小室さんの時のように止まらなくなる可能性もある。そもそも、そうしたリスクを承知で引き受けてくれる方がいるのでしょうか」(同前)
皇族数の確保に向けた課題は多い。