稲見萌寧(22)が初の賞金女王に輝いて幕を閉じた女子ゴルフ。国内ツアーが終了したなかで注目を集めたのが、来年の米国女子ゴルフツアー出場権獲得のために予選会(Qシリーズ)に参戦した渋野日向子(23)と古江彩佳(21)だ。
だが、関係者の間で2人に対して心配の声が上がっている。原因は渡米と同じタイミングで登場した「オミクロン株」だ。
「今後の感染状況次第では米国からの帰国が困難になる可能性が出てきたことで、『正月を実家で過ごせないのではないか』という懸念が出ているんです」(ゴルフ誌記者)
2人が滞在していたアラバマ州ではまだオミクロン株の感染者は確認されていない。だが、仮に帰国できても14日間の自宅待機が必要になる。ツアー関係者が言う。
「男子プロの石川遼が自主隔離中にゴルフ場でラウンドや食事をしたことが“社会問題化”してしまった。ツアー機構からは1か月間の出場停止処分を受けたほかスポンサー関係にも大きな影響があったため、違反は絶対にマズい。一方で、帰国できても年内は練習できないし、また海外に戻る時も同様なので、『帰国しない』選択肢も検討しているようです」
ここで気になるのが、渋野と2019年10月からサポート契約を結んでいる日本航空(JAL)の動向だ。契約締結時には、「今後、国内外移動時のサポートを中心にバックアップしていきます」と声明を発表している。
渋野の帰国についてJAL広報部が回答した。
「帰国される便でのサポートはさせていただいておりますが、たとえスポンサー契約をしている方に対してでも入国制限に関してできることはなく、一般のお客様と同じです。
大谷翔平選手も同様ですが、予約に対して“融通”といったこともしていません。あくまで予約していただいたうえで空港内や機内でのサポートをします。一時は入国の新規予約を止めるということで混乱しましたが、今は年末に向けて帰国される日本人は通常通り予約できます。国がすべて“タクトを振る”という状況で、それに対応させていただいております」
次に日本でシブコスマイルが見られるのは、いつになるのだろうか。
※週刊ポスト2021年12月24日号