2021年も、時代を形づくった多くの人々がこの世を去った。けっして忘れられない文化人や政治家たちを振り返ろう。
●半藤一利さん 作家 1月12日死去 享年90
東京大学文学部から文藝春秋に入社し、『週刊文春』『文藝春秋』の編集長を歴任。作家としても『漱石先生ぞな、もし』で新田次郎文学賞、『ノモンハンの夏』で山本七平賞を受賞した。
●三好徹さん 作家 4月3日死去 享年90
読売新聞の記者として働きながら、1966年に海外特派員を主人公にした『風塵地帯』で日本推理作家協会賞、退社後の1967年に家庭裁判所の調査官を描いた『聖少女』で直木賞を受賞。
●立花隆さん 作家 4月30日死去 享年80
膨大な読書量と綿密な取材で、政治から科学まで幅広い分野で名作を残した“知の巨人”。1974年、月刊誌に『田中角栄研究』を発表。現役首相の金脈問題に迫り、退陣の契機となった。
●富永一朗さん 漫画家 5月5日死去 享年96
小学校で理科と図画の教師を務めた後、漫画家に。『チンコロ姐ちゃん』などのお色気作品で人気を集め、中京テレビ『お笑いマンガ道場』では鈴木義司とのバトルで話題を呼んだ。紫綬褒章受章。