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小栗旬主演の次期大河 徹底したハラスメント対策で良好な撮影現場に

小栗の演技にも磨きがかかる

小栗の演技にも磨きがかかる

 2022年1月9日にスタートするNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。北条義時を大河初主演の小栗旬(38才)が演じ、三谷幸喜氏(60才)が『新選組!』『真田丸』に続き3度目の脚本を手掛けるとあって、放送前から注目を集めている。昨今、重要視されるナレーションは長澤まさみ(34才)が務める。

「クランクインは半年以上前の2021年6月初旬。コロナの影響もあって、例年より2か月ほど早いスタートでした。現場は万全な対策をとっていて、出演者の靴まで消毒しているほどです」(ドラマ関係者)

 大河ドラマの撮影は、約1年2か月に及ぶ長丁場。特に大河のような規模の大きい作品では、所属の異なるさまざまな人が集まっていることもあり、いわゆる“ブラック”な労働環境や理不尽な上下関係の温床になりやすいといわれている。毎日のように顔を合わせれば、慣れもあり配慮に欠ける言動も生じかねない。

 だが、現場の雰囲気はすこぶる良好だという。そういった事態が防げている背景には、大河初の試みが関係しているようだ。クランクイン直前、「リスペクト・トレーニング」なる講習が行われた。

 これはもともとは『Netflix』が自社のオリジナルコンテンツを制作する際に、キャストやスタッフ向けに実施しているもので、相互へのリスペクト(尊敬・尊重)を深め、職場でのハラスメントを防止するのが目的だ。近年社会問題化しているハラスメント対策は重要視されており、オンラインで約1時間行われた講習には、出演者やスタッフなど60人以上が参加したという。

 まず、働き方として、「週1日は必ず休日にする」「撮影時間は1日12時間まで」「終了から次の日の撮影開始までは10時間空ける」、といった細かい項目が決められているという。そのメソッドは何も労働時間に限った配慮だけではない。

「台本にないセリフやシーンの強要や、拒否できないようなハラスメント防止はもちろんのこと、ハラスメントを報告した人への仕返しは許されないといった認識を全員で確認しました。悪質度などによっては、『イエローカード=注意』や『レッドカード=処分』もあると明示されて、身が引き締まる思いでした」(別のドラマ関係者)

 より効果的だったのが「リスペクト」というキーワードのもと行われたワークショップだった。

「“相手をあだ名で呼ぶ”、“演出側が2人きりで演技指導をする”といった状況を例に挙げ、ではどうすべきか、といったことをディスカッションしました。特に演技指導は、演出側が立場が上になり、2人きりの“密室”では、ハラスメント行為が起きがちですから注意が必要です。一人ひとりが“お互いを認め合い、リスペクトをもって相手と接するにはどうすべきか”を考えるいい機会になったようです」(前出・別のドラマ関係者)

 時代を切り拓いた義時のように、小栗が座長を務める今回の大河ドラマが、旧態依然とした撮影現場を変えるさきがけになる。

※女性セブン2022年1月6・13日号

三谷

三谷が脚本を手掛ける

ナレーションは長澤まさみが

ナレーションは長澤が務める

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