多くのスポーツ競技はマイナーに分類される。五輪のときにメダルをとれば、瞬間的には盛りあがるが、どこも次世代の選手確保は悩みの種だ。しかし日本では野球とサッカーだけは別格で、取り組む子どもの確保に悩まされる事は無いだろうと思われていたが、近年はどちらも競技人口、とくに若年層の減少に悩まされている。俳人で著作家の日野百草氏が、少年サッカークラブのコーチに少子化と子どものサッカー人気について聞いた。
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「いま、コロナ関係なくサッカーで子ども集めるのって大変なんです、少年野球を笑ってられません」
関東の少年サッカークラブでボランティアをしている50代のコーチが語る。サッカーは子どもの人気スポーツ、小学生の将来なりたい職業でも野球選手や医師とともに長年上位の常連だ。確かに少年野球人口が減っているという報道はよく聞くが、子どもたちのサッカーもそうなのか。
「調べてみればわかります。サッカーする子どもは確実に減ってますよ」
野球サッカー何でもござれの運動場、ボロボロのベンチに腰掛け、実際に手元のタブレットから公益財団法人日本サッカー協会(JFA)登録で調べてみると確かに減っていた。一ファンである筆者が思う以上に減っていた。野球はともかくサッカーは安泰と思っていたが数字は嘘をつかない。
「小学生は4種に当たるのですが、この通りです」
基本、公式戦に出場するには学校の部活であれ地域クラブであれ日本サッカー協会(以下、JFA)への登録が義務づけられている。一般社会人や大学生が第1種、高校生が第2種、中学生が第3種、そして小学生が第4種となる。その4種を見ると2014年に31万5,178人、しかしその5年後の2019年には26万9,314人で5万人近くの減少と、コロナ禍と関係なくサッカーに取り組む子どもたちが減っていることがわかる。そのコロナ禍の2020年は25万3,745人。しかし小学校で辞めてしまう子もいるが中学から始める子もいるはずで、そちらも期待できるはず。
「さらに減りますよ。中学生は3種登録です」
中学生・第3種は2014年が26万8,518人、その5年後の2019年は22万9,537人とこれまた4万人近くが減っている。2020年は20万5,771人。
「近々3種は20万人切ると思います」