スポーツ

ホープフルSは今年ブレイクした3年目の若手ジョッキー2人に期待

中山競馬場の4コーナー

中山競馬場の4コーナーから最後の直線へ

 いよいよ2021年の掉尾を飾るGI、競馬ライターの東田和美氏が考察した。

 * * *
 1番人気が5連勝中。今年も新馬・重賞と2戦2勝、ノーザンファーム生産のディープインパクト産駒、国枝厩舎でC・ルメール騎乗と何拍子もそろったコマンドラインが人気の中心。能力の違いを見せつけるかもしれないが死角を探してみる。

 6月の新馬戦が始まった初日に1600mでデビュー勝ち。2戦目のサウジアラビアロイヤルカップ(1600m)を勝った後は、朝日杯フューチュリティ―Sへ出走することも検討していた。陣営ではマイラーという見方をしていたのではないだろうか。

 このレース(2013年以前はラジオNIKKEI杯)の勝ち馬で前走マイル戦だったのは2007年に朝日杯フューチュリティステークスから中1週で参戦したサブジェクトが最後だが、この馬もデビュー戦は1800m。1800m以上が未経験で勝った馬となると、2001年のメガスターダムまで遡らなければならない。この間1600mでデビューした5頭と前走1600mだった2頭が1番人気で敗れている。2歳馬にとってメンバーが揃ったレースでの400m距離延長はプラスとは言えない。

 2戦2勝ながらルメールに見放された形のもう1頭のノーザンファーム生産のディープインパクト産駒ジャスティンパレスは。C・デムーロを確保したが小頭数レースしか経験していない。能力が抜けていればなんて言うことはないが、前走勝ちはしたものの、2番手、楽な手ごたえで直線に入りながら、前の馬をかわすのにやや手間取った印象だ。

 2000mを2戦2勝のオニャンコポン。ユニークな馬名で話題先行というイメージがあるが、レースぶりはなかなか大人びている。3年目の菅原明良騎手は今年トップ10に入ろうかという勢い、重賞騎乗は20回のみだが東京新聞のカラテで初勝利を手にしている。10月30日の新潟では1日6勝という固め打ちをやってのけた。この日前半のレースで結果を出せば、GⅠでも思いきった騎乗が見られそうだ。

 サトノヘリオスは新馬戦で1番人気に推されながら4着に敗れたが、このレースは“伝説の新馬戦“と呼ばれるようになるかもしれない。勝ったのが次走で東スポ杯を勝った評判のイクイノックス、3着はアルテミスSと阪神ジュベナイルフィリーズを勝ったサークルオブライフなのだから。サトノヘリオスも2戦目で勝ち上がり、12月11日の出世レースエリカ賞を勝った。

 父エピファネイア、母の父サンデーサイレンスで、つまりはサンデーサイレンスの4×2。エピファネイアやモーリスが種牡馬になったことで、4×3はよく見られるようになったが、あえて血量31.25%の可能性を追求した意欲を買いたい。

 鞍上は3年目の今年すでに87勝とリーディングトップ10入りを確実にしている岩田望来騎手。勝利数では同期の菅原明騎手をリードしているが、こと重賞に限っては88回騎乗して未勝利。2着6回3着4回でGⅠでは馬券にからんだことがない。しかしいかにも初重賞が初GⅠという怪挙をやってのけそうな「血統」だ。

関連記事

トピックス

悠仁さまが大学内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿されている事態に(撮影/JMPA)
筑波大学に進学された悠仁さま、構内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿「皇室制度の根幹を揺るがす事態に発展しかねない」の指摘も
女性セブン
奈良公園と観光客が戯れる様子を投稿したショート動画が物議に(TikTokより、現在は削除ずみ)
《シカに目がいかない》奈良公園で女性観光客がしゃがむ姿などをアップ…投稿内容に物議「露出系とは違う」「無断公開では」
NEWSポストセブン
ショーンK氏が千葉県君津市で講演会を開くという(かずさFM公式サイトより)
《ショーンKの現在を直撃》フード付きパーカー姿で向かった雑居ビルには「日焼けサロン」「占い」…本人は「私は愛する人間たちと幸せに生きているだけなんです」
NEWSポストセブン
気になる「継投策」(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督に浮上した“継投ベタ”問題 「守護神出身ゆえの焦り」「“炎の10連投”の成功体験」の弊害を指摘するOBも
週刊ポスト
長女が誕生した大谷と真美子さん(アフロ)
《大谷翔平に長女が誕生》真美子さん「出産目前」に1人で訪れた場所 「ゆったり服」で大谷の白ポルシェに乗って
NEWSポストセブン
3月末でNHKを退社し、フリーとなった中川安奈アナ(インスタグラムより)
《“元カレ写真並べる”が注目》元NHK中川安奈アナ、“送別会なし”に「NHK冷たい」の声も それでもNHKの判断が「賢明」と言えるテレビ業界のリスク事情
NEWSポストセブン
九谷焼の窯元「錦山窯」を訪ねられた佳子さま(2025年4月、石川県・小松市。撮影/JMPA)
佳子さまが被災地訪問で見せられた“紀子さま風スーツ”の着こなし 「襟なし×スカート」の淡色セットアップ 
NEWSポストセブン
第一子出産に向け準備を進める真美子さん
【ベビー誕生の大谷翔平・真美子さんに大きな試練】出産後のドジャースは遠征だらけ「真美子さんが孤独を感じ、すれ違いになる懸念」指摘する声
女性セブン
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン
公然わいせつで摘発された大阪のストリップ「東洋ショー劇場」が営業再開(右・Instagramより)
《大阪万博・浄化作戦の裏で…》摘発されたストリップ「天満東洋ショー劇場」が“はいてないように見えるパンツ”で対策 地元は「ストリップは芸術。『劇場を守る会』結成」
NEWSポストセブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン