ピアノの伴奏が流れるなか指導者がナレーションで動きを指示し、アシスタントが実技を披露する番組『テレビ体操』(Eテレ・NHK総合)。2021年10月より、60年以上にわたる番組史上初めて男性アシスタントが加入したのをご存知だろうか。リニューアルの背景について、番組担当者に話を訊いた。
1957年に放送開始した『テレビ体操』は、「ラジオ体操第1」や「ラジオ体操第2」など馴染み深い体操を、実技を交えてわかりやすく紹介する人気長寿番組。Eテレで毎朝、NHK総合で平日の日中に放送されているほか、2020年4月からはNHKの公式YouTubeチャンネルでも動画を公開。コロナ禍の中で運動不足解消のために親しんできた視聴者も数多くいるはずだ。
そんな『テレビ体操』だが、2021年4月に番組リニューアルが実施された。10月にはアシスタントの顔ぶれも変わり、初めて男性アシスタントが参加することとなった。番組担当者は一連の経緯についてこのように説明する。
「Eテレ・総合で放送中の『テレビ体操』『みんなの体操』では、2021年4月、セットのリニューアルを行いました。コロナ禍で外出が難しくなっていたなか、屋外の気分を少しでも演出できたらと考え、デザインしました。そして、10月に男性アシスタントを起用しました」(NHKの体操番組担当者、以下同)
『みんなの体操』とは、平日午前にNHK総合で放送されている番組で、年齢や性別、障害の有無にかかわらず、あらゆる人々が楽しく取り組めるよう、ユニバーサルデザインの考えのもと考案された体操を取り扱っている。『テレビ体操』も『みんなの体操』も、これまでアシスタントとして実技を行なっていたのは女性のみだった。なぜ新たに男性アシスタントが加入したのだろうか。