新年早々に開催されたニューイヤー駅伝と箱根駅伝は、まさにランニングシューズ戦国時代の象徴だった。昨年の箱根駅伝で「使用選手ゼロ」だったアシックスは、今年は数人が使い快走、ニューイヤー駅伝では黒崎播磨の細谷恭平選手が4区(22.4km)で履き単純計算でハーフマラソン(21.0975km)の日本記録と同タイムの区間新記録を樹立。一方、シェアをやや落としつつも王者の座は譲らないナイキは、箱根の全ての区間新記録で履かれた。さらに今年の箱根の山登りはアディダスが制した。まさに群雄割拠だ。
そんな今、駅伝ファンや市民ランナーはさまざまな情報にやきもきしている。ランニングにも詳しいスポーツライターが言う。
「細谷選手らが履いていたアシックスのシューズは同社の長距離ランナー向けフラッグシップの『METASPEED』ですが、細部が市販品と異なることから、アッパー部分や前足部が改良された新型だとみられます。加えてナイキは、カーボンプレートなどの“基本性能”は保持しつつ前足部のエネルギー効率アップや軽量化をしたとみられる新しいシューズをキプチョゲ選手(フルマラソン世界記録保持者)らのインスタにチラチラと出しています」
両メーカーが昨年秋、世界陸連に「開発中」登録をしたいわば“公認の未発売シューズ”があり、厚さなどの特徴からも前出の靴のことを指すとみられている。ナイキのほうは形状からして最高性能タイプ「アルファフライ」の進化版とみられる。アシックスは登録名が『Metaspeed Sky 2』となっており、現行の市販品『METASPEED Sky』の発展形であることは確実だ。
「箱根の中継にはさむアシックスのCMも見ましたが、この新型の情報はなし。ナイキのほうも新たな情報は出ておらず、オレンジに塗った現行型の色違い『~EKIDEN』シリーズが正月の駅伝で履かれていたところを見ると、新型発売はまだ先でしょう。市民ランナーとしては、駅伝を見て熱い気持ちになっているうちに履いてみたいところですが……」(前出のスポーツライター)
期待が高まる、新作シューズの登場。メーカーから発売が正式発表されるのはいつになるだろうか。